地域運営学校(コミュニティースクール)

用賀小学校に加え、平成19年度から、用賀地区にある京西小学校・用賀中学校に学校運営委員会が設置され、3校が「地域運営学校」の指定を世田谷区よりうけた。  世田谷区では、地域運営学校指定校を核として、小中の連携・協働をより一層高め、一貫した質の高い教育を目指して『世田谷9年教育』を推進している。義務教育9年間を見通した教育をそれぞれの学校の良さを生かしながら、連携・協働し、「地域とともに子どもを育てる教育」を実現していくために課題に取り組んでいる。

学校運営委員会(学校運営協議会)設置までの過程

学校協議会の設置



1.世田谷区では、平成9年度から区立小中学校96校に「学校協議会」を設置した。学校協議会では、「地域防災」「児童・生徒の健全育成」「学校教育支援」の3つを協議の柱とし、学校・家庭・地域ならびに関係機関の連携、協力を一層強化することを図った。

おやじの会結成


2.学校週5日制の導入に合わせて土曜日の地域活動の活発化。
・子どもたちの土曜日の受け皿として平成12年度から「スポーツサタデー」設置。
・「スポーツサタデー」が平成14年度から「コミュニティ広場」として活動を拡大


3.学校協議会が実施母体となった学校支援組織の立ち上げ。
・「上用賀ふれあい広場」や「おやじの会」、「パソコン塾」などの立ち上げが行われた。

ようがコミュニティクラブ(YCC)

YCC


4.ようがコミュニティクラブの設立。
・「よい子・よい町・よい学校」と考える学校長の方針と、「上用賀コミュニティ広場」を発展させ、地域の核となる総合型地域スポーツクラブ「ようがコミュニティクラブ」設立を願う地域の協働ですすめられ、平成16年3月28日の設立総会で発足した。
・ようがコミュニティクラブの設立の中心には、体育指導委員の情熱があり、校長の他、副校長、主幹、青少年委員、地区委員会、町会役員、おやじの会、同窓会、各種スポーツ団体が関わってきた。この多くの人と人との関わりは、家庭・PTAと地域・関連機関を結びつけ相互の協力をより一層生み出す結果となった。
・学校・地域・家庭が「よりよい子どもの成長」を共通の目的にすることで、それぞれの活動につながりが生まれ、より一層 主体的な協働の機運が高まってきた。

地域運営学校構想


5.学校運営委員会設置
・平成17年度世田谷区教育ビジョンの一つの柱「地域とともに子どもを育てる教育」を具現化するものとして「地域運営学校」構想のもと、「学校運営委員会」の設置に至った。


1.から4.までのプロセスが帰結した形として、保護者・地域が参画する学校運営体制が実現したことに大きな意義がある。教育支援の実質的活動が法的に整備され、公式な組織となったことにより保護者・地域の主体的な教育への意識が強まり、学校教育に対する期待感が膨らんだ。3者が共に学校改善に関り、共に教育をしようとする主体性は、学校全体を活性化している。

令和となった現在も保護者、地域、教職員が一体となって用賀小学校の教育活動は行われている。