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校長室の窓から〜『富岳の眺め』No.82

『富岳の眺め』No.52で紹介した無人古書店。
  (2018年度1月14日up)

その無人古書店を運営されている方が
新たに本屋を開店したという新聞記事を読んだ。
名付けて「ブックマンション」。
簡単に言うとレンタルボックスの本屋版らしい。

店内に78個ある本棚を
本屋をやってみたいという人に貸し出す。
1個の本棚を借りた人は
「店主」として自分が売りたい本を並べられる。

その本棚にはそれぞれに「店名」がある。
「トビラ書店」や「歴史棚」など。
「店主」は毎月本棚レンタル代と
一冊本が売れるたびに
100円を運営者に支払うというシステム。

誰でも手軽に本屋を開店できるのだ。

つまり「ブックマンション」の中には
78のお店(本屋)があるということになる。

興味がわいた私は、早速その店を訪ねてみた。
吉祥寺駅北口から徒歩5分。
道路に面したビルの半地下にその店があった。

運営(発案)者の中西功さんと
直接お話することができた。

「本屋を増やしたいんです」
と語る中西さん。

「一人で本屋をやるのは
 ちょっと自信がないという人も
 みんなとやるなら
 やってみようと思うでしょう」
それが発案のきっかけだそうだ。

無人古書店のアイデアも
もともとは無人野菜販売からのもの。
その着想のユニークさに感心する私。
一人だとお店を出す勇気がなくても
みんなと一緒なら一歩踏み出せる。

自分のお薦(すす)めの本を
誰かに売りたいと思う人にとっては
まさにうってつけの「ブックマンション」。

私が無人古書店の常連客だと話したことで
しばらく読書の話題に花が咲いた。

「その本に出会えたことで
 今まで知らなかった世界を知ることができる」
そうですよね、と共感する私。

「では、お薦めの本は?」と尋ねてみる。
中西さんがおもむろに取り出してきた本が
『ねじとねじ回し』。

普段は気にも留めないねじとねじ回し。
本と出会わなければ
生涯知ることのないその深い世界。

私はその本を購入した。

「500円以上お買い上げの場合は
 もれなく綿菓子製造機で綿菓子が作れます」

何となく子どもの頃にかえったような
ワクワクさせるアイデア。
思わず割りばしに手をのばしかけて
私はふと考えた。

50歳代後半の私が
吉祥寺の街を綿菓子を持って歩く姿を。

しばらく迷った末に
丁重にご辞退申し上げた。

店を後にしながら
私の中のもう一人の私が
何度も私に声をかけてきた。

「本当は綿菓子作ってみたいんじゃないの」と。


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