運動会の練習での配慮についてのお願い

 運動会が各校、5月下旬〜6月上旬に予定されているようです。運動会の練習が始まる学校も多いのではないでしょうか。運動会の練習は、学級単位の体育の授業と違って、学年など学級より大きな単位で行われたりするために、弱視児にとっては通常の体育の授業以上に困難な場面があります。

思いつくままあげてみると、

  1. 徒競走などのラインやゴールなどが見えにくいために、思い切り走れず、実力が出し切れない。
  2. リレー形式の競技でバトンの受け渡しがうまくいかない。あるいは、うまくいかないのではないかと心配して萎縮してしまう。
  3. ダンスの振り付けや団体競技の練習での模範演技が見えにくいために、動きをなかなか覚えられない。

 このうち、1と2については、ラインを見えやすくしたり(弱視の児童が出場する演目の前にひき直したり)、目印になるものを前方に(足下に置くとつまずいたりして危険です)示していただいたり、バトンの受け渡しの時に前後の児童に声かけをしていただいたりしながら練習を積むことである程度解決できます。

 3については、できるだけ模範演技が見えやすい位置で練習をさせたり、「こうして」「こうやって」などの指示代名詞を使わずに「右手のひじ伸ばして肩の高さまであげて」「両手のひじを伸ばして、左斜め上にあげて」などと具体的に指示を出していただけるとよいと思います。それでも難しい場合は、個別に手を取って教えていただいたり、目の前で対面して模範演技をしてもらえると大変ありがたいのですが、通常の学級では難しい場合が多いですね。ダンスなどの模範演技のビデオがありましたら、目の教室でも練習の時間がとれると思いますので、お貸しいただければ幸いです。