道徳教育について

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30年後の社会を想像してみてください。おそらく日本人の価値観や考え方、生き方が、社会や経済、環境・エネルギー、外交などの変化によって、今よりさらに多様化するのではないでしょうか。また、日本で暮らす外国の方の人口が増加したり、海外で外国の方と一緒に仕事をすることが多くなったりすると、さまざまな文化や風俗、宗教などを互いに理解した上で考え、生活する時代が来るのではないかと考えられます。しかし、そのような変化の中で、最も大切なことは、私たちの先人たちが伝えてきた「道徳」を基盤として、どんな世の中になっても、人としてよりよく生きることだと思っています。中学校の段階で、よりよく生きていくために学ぶ「道徳的的価値」は、以下のようになっています。

1 主として自分自身に関すること。 (1) 望ましい生活習慣を身に付け,心身の健康の増進を図り,節度を守り節制に心掛け調和のある生活をする。
  (2) より高い目標を目指し,希望と勇気をもって着実にやり抜く強い意志をもつ。
  (3) 自律の精神を重んじ,自主的に考え,誠実に実行してその結果に責任をもつ。
  (4) 真理を愛し,真実を求め,理想の実現を目指して自己の人生を切り拓いていく。
  (5) 自己を見つめ,自己の向上を図るとともに,個性を伸ばして充実した生き方を追求する。
2 主として他の人とのかかわりに関すること。 (1) 礼儀の意義を理解し,時と場に応じた適切な言動をとる。
  (2) 温かい人間愛の精神を深め,他の人々に対し思いやりの心をもつ。
  (3) 友情の尊さを理解して心から信頼できる友達をもち,互いに励まし合い,高め合う。
  (4) 男女は,互いに異性についての正しい理解を深め,相手の人格を尊重する。
  (5) それぞれの個性や立場を尊重し,いろいろなものの見方や考え方があることを理解して,寛容の心をもち謙虚に他に学ぶ。
  (6) 多くの人々の善意や支えにより,日々の生活や現在の自分があることに感謝し,それにこたえる。
3 主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。 (1) 生命の尊さを理解し,かけがえのない自他の生命を尊重する。
  (2) 自然を愛護し,美しいものに感動する豊かな心をもち,人間の力を超えたものに対する畏敬の念を深める。
  (3) 人間には弱さや醜さを克服する強さや気高さがあることを信じて,人間として生きることに喜びを見いだすように努める。
4 主として集団や社会とのかかわりに関すること。 (1) 法やきまりの意義を理解し,遵(じゅん)守するとともに,自他の権利を重んじ義務を確実に果たして,社会の秩序と規律を高めるように努める。
  (2) 公徳心及び社会連帯の自覚を高め,よりよい社会の実現に努める。
  (3) 正義を重んじ,だれに対しても公正,公平にし,差別や偏見のない社会の実現に努める。
  (4) 自己が属する様々な集団の意義についての理解を深め,役割と責任を自覚し集団生活の向上に努める。
  (5) 勤労の尊さや意義を理解し,奉仕の精神をもって,公共の福祉と社会の発展に努める。
  (6) 父母,祖父母に敬愛の念を深め,家族の一員としての自覚をもって充実した家庭生活を築く。
  (7) 学級や学校の一員としての自覚をもち,教師や学校の人々に敬愛の念を深め,協力してよりよい校風を樹立する。
  (8) 地域社会の一員としての自覚をもって郷土を愛し,社会に尽くした先人や高齢者に尊敬と感謝の念を深め,郷土の発展に努める。
  (9) 日本人としての自覚をもって国を愛し,国家の発展に努めるとともに,優れた伝統の継承と新しい文化の創造に貢献する。
  (10) 世界の中の日本人としての自覚をもち,国際的視野に立って,世界の平和と人類の幸福に貢献する。

平成27年3月 学習指導要領 一部改訂 特別の教科 道徳 より

A 主として自分自身に関すること [自主,自律,自由と責任] 自律の精神を重んじ,自主的に考え,判断し,誠実に実行してその結果に責任をもつこと。
  [節度,節制] 望ましい生活習慣を身に付け,心身の健康の増進を図り,節度を守り節制に心掛け,安全で調和のある生活をすること。
  [向上心,個性の伸長] 自己を見つめ,自己の向上を図るとともに,個性を伸ばして充実した生き方を追求すること。
  [希望と勇気,克己と強い意志] より高い目標を設定し,その達成を目指し,希望と勇気をもち,困難や失敗を乗り越えて着実にやり遂げること。
  [真理の探究,創造] 真実を大切にし,真理を探究して新しいものを生み出そうと努めること。
B 主として人との関わりに関すること [思いやり,感謝] 思いやりの心をもって人と接するとともに,家族などの支えや多くの人々の善意により日々の生活や現在の自分があることに感謝し,進んでそれに応え,人間愛の精神を深めること。
  [礼儀] 礼儀の意義を理解し,時と場に応じた適切な言動をとること。
  [友情,信頼] 友情の尊さを理解して心から信頼できる友達をもち,互いに励まし合い,高め合うとともに,異性についての理解を深め,悩みや葛藤も経験しながら人間関係を深めていくこと。
  [相互理解,寛容] 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに,それぞれの個性や立場を尊重し,いろいろなものの見方や考え方があることを理解し,寛容の心をもって謙虚に他に学び,自らを高めていくこと。
C 主として集団や社会との関わりに関すること [遵法精神,公徳心] 法やきまりの意義を理解し,それらを進んで守るとともに,そのよりよい在り方について考え,自他の権利を大切にし,義務を果たして,規律ある安定した社会の実現に努めること。
  [公正,公平,社会正義] 正義と公正さを重んじ,誰に対しても公平に接し,差別や偏見のない社会の実現に努めること。
  [社会参画,公共の精神] 社会参画の意識と社会連帯の自覚を高め,公共の精神をもってよりよい社会の実現に努めること。
  [勤労] 勤労の尊さや意義を理解し,将来の生き方について考えを深め,勤労を通じて社会に貢献すること。
  [家族愛,家庭生活の充実] 父母,祖父母を敬愛し,家族の一員としての自覚をもって充実した家庭生活を築くこと。
  [よりよい学校生活,集団生活の充実] 教師や学校の人々を敬愛し,学級や学校の一員としての自覚をもち,協力し合ってよりよい校風をつくるとともに,様々な集団の意義や集団の中での自分の役割と責任を自覚して集団生活の充実に努めること。
  [郷土の伝統と文化の尊重,郷土を愛する態度] 郷土の伝統と文化を大切にし,社会に尽くした先人や高齢者に尊敬の念を深め,地域社会の一員としての自覚をもって郷土を愛し,進んで郷土の発展に努めること。
  [我が国の伝統と文化の尊重,国を愛する態度] 優れた伝統の継承と新しい文化の創造に貢献するとともに,日本人としての自覚をもって国を愛し,国家及び社会の形成者として,その発展に努めること。
  [国際理解,国際貢献] 世界の中の日本人としての自覚をもち,他国を尊重し,国際的視野に立って,世界の平和と人類の発展に寄与すること。
D 主として生命や自然,崇高なものとの関わりに関すること [生命の尊さ] 生命の尊さについて,その連続性や有限性なども含めて理解し,かけがえのない生命を尊重すること。
  [自然愛護] 自然の崇高さを知り,自然環境を大切にすることの意義を理解し,進んで自然の愛護に努めること。
  [感動,畏敬の念] 美しいものや気高いものに感動する心をもち,人間の力を超えたものに対する畏敬の念を深めること。
  [よりよく生きる喜び] 人間には自らの弱さや醜さを克服する強さや気高く生きようとする心があることを理解し,人間として生きることに喜びを見いだすこと。

駒沢中学校では、道徳教育とその要となる道徳の時間を中心とした心の教育を進めていきます。

平成27年度 道徳教育推進教師

第1学年 第2学年 第3学年
坂本佳苗 ◎角田孝介 平山恵子

道徳教育の目標 中学校学習指導要領より

道徳教育の目標は,学校の教育活動全体を通じて,道徳的な判断力,心情,実践意欲と態度などの道徳性を養うことです。

  • 道徳的な判断力:人間として生きるためには道徳的価値が大切であることを理解し、それに基づいて善悪を判断する力
  • 道徳的な心情:人間としてのよりよい生き方や道徳的価値の大切さを感じ取り、善を行うことを喜びとし、悪を憎む感情
  • 道徳的な実践意欲と態度:道徳的な価値を実現しようとする意志をもつことと、それに裏付けられた道徳的な行為への身構え

駒沢中学校 道徳教育全体計画 全校の重点(生徒用)

1 生命尊重の精神と人や自然への愛情を深める

  • 生命を何よりも慈しむこと   
  • 他の人や家族への温かい愛情をもつこと

2 あいさつを励行し、規範意識を高める

  • すすんであいさつ、美しい日本語をつかうこと       
  • よく食べ、よく体を動かし、時間や物を大切にすること
  • きまりを守り、人や社会の役に立ち、誰も差別しないこと

3 体験活動を推進し、温かい人間関係を築く

  • 夢や理想を求め、困難でもやり抜くこと
  • 思いやりのある行動をすること
  • 役割を自覚し、責任をもって成し遂げること

1年生の重点(生徒用)

  1. 目標や希望をもってやり抜く気持ちをもち、責任ある行動をしよう
  2. 人の気持ちを大切にして思いやりある行動をしよう
  3. 心の弱さと向き合って克服しよう
  4. 誰かの役に立つように、誰に対しても公平に、そして、家族も大切にしよう

2年生の重点(生徒用)

  1. 自分の行動に責任をもち、自律した生活を送ろう
  2. 思いやりのある行動をみんなでつないでいこう
  3. 自分にも困難を乗り越える強さがあると信じ、自分に恥じない行動をしよう
  4. 誰に対しても公平で、働くことの良さを感じる、そして、家族とよく話をしよう

3年生の重点(生徒用)

  1. 自分のよさを生かし、理想を実現しよう
  2. 相手を思いやり、誰かの思いやりに感謝、そして友だちを大切にしよう
  3. 美しいものへの感動、困難を乗り越えたときの生きる喜びを実感しよう
  4. 社会のルールと秩序を守り、正しいことを貫く、そして、家族に感謝しよう

道徳教育全体計画、別葉、道徳の時間年間指導計画(学年別)は、トップページの教育計画(3)からお入りください。

特色1 学校行事における道徳教育(体験を生かした道徳教育)

学校行事 学校行事の目的 関連する道徳的価値 (一部改訂版) 体験活動で重視する共通の道徳的価値(実施要項に明記) (一部改訂版)
4月 入学式 新入生に駒沢中学校の生徒としての誇りと自覚をもたせ、今後の学校生活への期待と意欲を高めさせる。 4−(7)学校の一員としての自覚 C[よりよい学校生活,集団生活の充実]    
4月 生徒会オリエンテーション 学校生活のきまり、生徒会組織について、新入生、在校生ともに確認し、よりよい学校生活を送るための心がまえをもつ。 1−(1)基本的な生活習慣4−(1)遵法の精神 A[節度,節制]C[遵法精神,公徳心]    
4月 部活動紹介 上級生がこれらの諸活動の中心となって引っ張っていくことを自覚し、その活動内容などを再確認する場とする。 4−(4)役割と責任 C[よりよい学校生活,集団生活の充実]    
4月 離任式 駒沢中学校のために尽力された方への感謝の気持ちをもたせる。 2−(6)感謝 B[思いやり,感謝]    
5月 修学旅行(3年生) ・京都、奈良にある日本文化古来の文化遺産にふれ、教養を高め情操を養う。・集団行動、班行動を通し、規律と責任、自主性を養う。・友情を深め、中学校生活のよい思い出をつくる。 4−(9)文化の継承1−(3)自主・自律2−(3)友情4−(1)遵法の精神 C[我が国の伝統と文化の尊重,国を愛する態度]A[自主,自律,自由と責任]B[友情,信頼]C[遵法精神,公徳心] 2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]
6月 運動会 生徒会活動と連携し、自主的・積極的に参加する姿勢を養う。 1−(3)自主・自律4−(2)社会連帯の自覚 A[自主,自律,自由と責任]C[社会参画,公共の精神] 2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]
7月 大掃除 学校の環境をきれいにし、来学期を気持ちよく迎えられるように準備することで、公徳心や公共の福祉に努める態度を育てる。 4−(2)公徳心 C[遵法精神,公徳心]    
9月 生徒会役員選挙 役員を選出することにより、生徒会の一員であることを改めて自覚する。 4−(7)学校の一員としての自覚 C[よりよい学校生活,集団生活の充実]    
9月 校外学習(2年生) 班長を中心とした班行動を通して責任感を養う。 1−(3)責任感 A[自主,自律,自由と責任] 2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]
10月 合唱コンクール コンクールの運営や合唱の練習を通して、意欲や自主性を高め、クラスの団結力を高める。 1−(3)自主・自律4−(7)学級の一員としての自覚 A[自主,自律,自由と責任]C[よりよい学校生活,集団生活の充実] 2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]
10月 セーフティ教室 犯罪を起こさない、犯罪に巻き込まれない能力や態度を育てる。 1−(1)基本的な生活習慣4−(1)遵法の精神 A[節度,節制]C[遵法精神,公徳心]    
11月 作品展 お互いの作品を観ることを通して情操を豊かにするとともに、さらに質の高い者をめざそうとする強い意志をはぐくむ。 1−(2)強い意志 A[希望と勇気,克己と強い意志]    
12月 大掃除 学校の環境をきれいにし、来学期を気持ちよく迎えられるように準備することで、公徳心や公共の福祉に努める態度を育てる。 4−(2)公徳心 C[遵法精神,公徳心]    
1月 職場体験(2年生) 実際の職場を見学することにより、働くことの尊さや意義について考えを深める。社会的な礼儀・マナーを学ぶ。 4−(5)勤労の尊さ、意義2−(1)礼儀 C[勤労]B[礼儀] 2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]
1月 校外学習(1年生) 班行動を通してお互いの協力や協調性をはぐくむ。都内を歩くことで社会におけるマナーとルールについて考え、公共心を養う。 4−(1)遵法の精神4−(2)公徳心 C[遵法精神,公徳心] 2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]
1月 百人一首大会 百人一首に親しむことにより、「美しい日本語」について考え、そのよさや美しさ、伝統を学ぶ。 4−(9)すぐれた伝統の継承 [我が国の伝統と文化の尊重,国を愛する態度]    
3月 卒業式 駒沢中学校を卒業したほこりをもたせ、自分を育ててくれた方々に感謝の念を抱かせる。卒業生を祝福し、地域や社会に貢献できる人となるように励ます。 2−(6)感謝4−(8)地域社会の一員 B[思いやり,感謝]C[郷土の伝統と文化の尊重,郷土を愛する態度]    
通年 部活動       2−(2)思いやり 4−(4)役割意識と責任感 B[思いやり,感謝]C[よりよい学校生活,集団生活の充実]

特色2 教科における道徳教育(人物の発展的な学習)

全教科で人物を取り上げた発展的な学習を行います。困難に負けない強い心、弱さの克服、理想の実現などの道徳的価値を指導します。数学ではガウス、家庭科ではコシノ3姉妹、社会では杉原千畝とオードリー・ヘプバーンなどを取り上げています。また、1年生の学級活動(キャリア学習)でも同様の趣旨の授業を行っています。

数学家庭科社会キャリア

特色3 道徳教育の掲示板

職員室前の廊下には道徳掲示板が2ヶ所あり、計画や重点、月目標など、生徒に分かりやすく掲示されています。学年のフロアには、その学年の道徳教育の重点が掲示されています。

掲示板1掲示板2廊下掲示

特色4 生徒表彰(道徳教育の視点で)

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道徳の時間について

道徳の時間の目標 中学校学習指導要領より

道徳の時間においては,以上の道徳教育の目標に基づき,各教科,総合的な学習の時間及び特別活動における道徳教育と密接な関連を図りながら,計画的,発展的な指導によってこれを補充,深化,統合し,道徳的価値及びそれに基づいた人間としての生き方についての自覚を深め,道徳的実践力を育成するものとする。

  • 補充:学校教育全体で行われている道徳教育の不十分なところを補う(取り扱う機会が十分でない内容項目に関わる指導を補うこと)
  • 深化:道徳的な価値についてじっくりと考え、掘り下げる(生徒や学校の実態等を踏まえて指導をより一層深めること)
  • 統合:様々な体験の意味や道徳的な価値を結びつける(内容項目の相互の関連を捉え直したり発展させたりすること)
  • 道徳的実践力:人間としてとるべき最も適切な行為を選択し、実践することができる内面的な力

使用する副読本

1年生 中学生の道徳1 自分を見つめる あかつき
2年生 中学生の道徳2 自分を考える あかつき
3年生 中学生の道徳3 自分をのばす あかつき

特色 道徳の時間の充実を目指して

すべての学級で年間35時間以上、確実に実施しています。写真のように、職員室内の道徳資料コーナー、学級内の道徳コーナー(板書の写真など)、学級通信の活用により、道徳教育の意識化を図る取り組みを進めています。

資料コーナー学級通信

道徳の時間の進め方

▼道徳校内研修資料 ▼教科等と道徳

学校日記

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配布文書

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