緊急事態宣言下の過ごし方 本の紹介に2『いのちをいただく』4月21日(火)

おはようございます。今日は校長先生は在宅勤務をしています。学校もなるべく少ない人数で仕事をすすめてもらっています。
今日の健康観察はしましたか?
学校が再開しても、毎朝の検温は必要になります。今から習慣にしてくださいね。

今月の人格の形成『あいさつ』に関係するお話&本の紹介したいと思います。
心を込めて「いただきます」「ごちそうさま」
食肉加工センターの坂本さんの職場では毎日たくさんの牛が殺され、その肉が市場に卸されている。牛を殺すとき、牛と目が合う。このたびに坂本さんは、「いつかこの仕事をやめよう」と思っていた。

ある日の夕方、牛を乗せた軽トラックがセンターにやってきた。しかし。いつまで経っても荷台から牛が降りてこない。坂本さんは不思議に思って覗いてみると、10歳くらいの女の子が、牛のお腹をさすりながら何か話し掛けている。その声が聞こえてきた。「みいちゃん、ごめんねえ。みいちゃん、ごめんねえ…」
坂本さんは思った。「見なきゃよかった」

女の子のおじいちゃんが坂本さんに頭を下げた。
「みいちゃんはこの子と一緒に育てました。だけん、ずっとうちに置いとくつもりでした。ばってん、みいちゃんば売らんと、お正月が来んとです。明日はよろしくお願いします」

「もうできん。もうこの仕事はやめよう』と思った坂本さん、明日の仕事を休むことにした。

家に帰ってから、そのことを小学生の息子のしのぶ君に話した。しのぶ君はじっと聞いていた。
一緒にお風呂に入ったとき、しのぶ君は父親に言った。『やっぱりお父さんがしてやってよ。心がない人がしたら牛が苦しむけん。』

しかし坂本さんは休むと決めていた。
翌日、学校に行く前に、しのぶ君はもう一度言った。『お父さん、今日は行かなんよ!(行かないといけないよ)』

坂本さんは心が揺れた。そしてしぶしぶ仕事場へと車を走らせた。
牛舎に入った。坂本さんを見ると、他の牛と同じようにみいちゃんも角を下げて威嚇するポーズをとった。
「みいちゃん、ごめんよう。みいちゃんが牛にならんとみんなが困るけん。ごめんよう。」と言うと、みいちゃんは坂本さんに首をこすり付けてきた。

殺すとき、動いて急所をはずすと牛は苦しむ。坂本さんが「じっとしとけよ、じっとしとけよ」と言うと、みいちゃんは動かなくなった。次の瞬間、みいちゃんの目から大きな涙がこぼれ落ちた。牛の涙を坂本さんは初めて見た。

ある小学校で、助産師をして日々輝く命の誕生の瞬間に立ち会っている内田さんと、毎日牛を解体して食肉にしている坂本さんの話を聴くという授業があった。
坂本さんの話を聴いて感動した内田さんが、坂本さんにお願いしてこの話を絵本にさせてもらった。それが『いのちをいただく』(西日本新聞社)である。

その絵本のあとがきに、内田さんがこう書いている。

「私たちは奪われた命の意味も考えず、毎日肉を食べています。自分で直接てを汚すこともなく、坂本さんのような方々の悲しみも苦しみも知らず、肉を食べています。『いただきます』『ごちそうさま』も言わずご飯を食べることは私たちには許されないことです。食べ残すなんてもってのほかです…」

そう、私たちはいのちを食べていた。今日いただくいのちに…合掌。

『日本一心を揺るがす新聞の社説』(水谷もりひと著)より第2話です。
学校がはじまったら『いのちをいただく』を皆さんに紹介しますね。

今日も1日、不急不用な外出は絶対にやめましょうね。ランニングも集団でやると感染のリスクは高まります。寂しいですが、一人で取りくみましょう。
このお話を読んで、学校の代表メールに感想があればください。
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