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平成28年6月20日(月)全校朝会

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平成28年6月20日(月)校長先生のお話し

今日は、桜小学校の校庭にある二宮金次郎さんの銅像の話をします。
5月の学校便りで書いたことと同じ話をしますので、もしかしたらすでに読んで知っているお友達がいるかもしれません。
 あるとき、休み時間に二宮金次郎像に登ろうとしている男の子がいました。いつも活発で危ないことも多い男の子だったので、見つけた先生はとっさに「危ない」と怒鳴り叱りました。その男の子は不満顔で言いました。「だって、先生、金次郎が読んでいる本に何が書かれているか、知りたかったんだもん。」
 その先生は、二宮金次郎さんの話をその男の子にしました。
 二宮金次郎さんは、大人のときの名前を二宮尊徳といいます。幼少期、子どものときの名前が金次郎です。貧しい家に育った金次郎は、朝から晩まで真面目に働いていましたが、本を読む時間があったらその分 働け、というわけで家では勉強させてもらえなかったのです。
 そこで、外で働いている休憩の時間などに木の株などに腰かけ本を読んでいたそうです。銅像は、歩きながら読んでいるように見えますが、実際には歩きながら読むなんてことはできないので、休憩などのときに読んでいたのが事実ではないかといわれています。
 金次郎が持っている本に書かれている言葉は、「一家仁 一國興仁 一家譲 一國興譲 一人貧戻(たんれい) 一國作乱 其機如比」「一家仁なれば 一國仁に興(おこ)り 一家譲(じょう)なれば 一國譲(じょう)に興(おこ)り 一人貧戻(たんれい)なれば 一國乱を作(な)す。 その機、かくのごとし」
「一人一人思いやりや慈しみの心をもてば、みんなこぞってその心となり、一人一人自分だけの利益だけを考えて、間違ったことをすれば、みんなこぞってその心となって社会は乱れ、人々は争い始める」という内容です。
金次郎は、中国の古い本を読んでいたわけです。
金次郎はのちに、小さな努力から村を救い、多くの村々の再建に貢献したといわれています。
 男の子のように金次郎の読んでいる本の中身に書かれていることを知りたいという好奇心は大変結構なことですが、高いところに登るなどをすることは危ないのでよくないことです。
 本校の金次郎像は、そんなに高いところではないので本を覗き見てもよいですが、十分に気を付けてください。

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