人格の完成3月「自立」今回のお話では、「社会生活の自立」について、特に集団の中の個について考えました。心理学者のアッシュは「同調実験」から集団の圧力について説きました。これは、長さが同じ線の答えを求められたとき、自分以外の人が全員異なる答えを言ったとき、たとえ自分の答えが正しくても、それを放棄し、他者に答えを合わせてしまうというものです。 人は社会の一員でありたいという願望から、集団の圧力に負けてしまいがちです。社会に受け入れられたいと思うことは間違ってはいませんが、自分の考えが違うことが正しいのか、と時に考えてみる必要もあります。社会の中でどのように自己を見出すのか。そのような葛藤をしていく先に「自立」が見えてくるのではないのでしょうか。 |