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平成29年3月24日(金)第135回卒業式 学校長式辞

本日、第135回卒業式が滞りなく行われました。
男子53名女子51名合計104名の6年生が巣立っていきました。
ここに本日卒業式で読んだ学校長式辞を紹介します。

平成28年度 世田谷区立桜小学校 第135回卒業式 学校長式辞

春が近付いている校庭に一足早くサトザクラの花が濃い赤の花を咲かせました。オオアカガシの葉も、緑に輝き、今、桜小学校第百三十五回 卒業生百四名の巣立ちの時を迎えました。

御来賓の皆様、地域の皆様、本日は御多用のところ、御臨席賜り、誠にありがとうございます。高い席からではございますが、心より御礼申し上げます。
皆様に支えられ、百四名の卒業生が、希望に満ち、今、卒業証書を手にしました。本校の卒業生は、この地域の未来を、そして日本の未来を担う立派な青年として、これからも成長をしてくれることと思います。

保護者の皆様、本日のお子さまの門出を教職員一同、心よりお祝い申し上げます。
人生で最も多感で、しかも著しい成長期のお子様がこうして卒業の慶びの日を迎えられましたことは感慨もひとしおかと、御推察申し上げます。
この間、本校のために多大な御支援御協力を賜りましたことにつきましても、全教職員になり代わりまして,あらためて厚く御礼申し上げます。
 卒業生の皆さん。
 皆さんは、今日まで桜小学校の最高学年として、素晴らしい活躍をしてくれました。入学したての一年生に対する優しさ、運動会や展覧会での本気の力、委員会、クラブでのリーダーシップ。そんな皆さんの姿は、下級生の憧れとなりました。桜小学校の伝統を受け継ぎ、よりよい学校へと高めてくれた皆さんにありがとうの気持ちを伝えたいと思います。
最高学年として、よく頑張りましたね。ありがとう。

今日は皆さんに二つのことをお話ししたいと思います。
一つは、「大人になる」とはどういうことかです。
私は、「誰それが何々してくれない」と言わなくなることが大人になるという一つの尺度と考えています。つまり、他人のせいにせず、自分で責任を引き受けられるようになるということです。
「してくれない」は甘えた言葉です。言わなくてもやってくれたらいいなと勝手に当てにし、そうならないと相手を責める。頼むならはっきりと頼むべきだし、頼んでもいないことを期待する方がおかしい。それなら初めから自分でやればいい。
これは、自分で考えて自分で決める経験をたくさんしていくと身に付いていくものだと考えています。
中学校では、ぜひとも他人をあてにせず、自分で行動できるようになってほしいと願っています。
二つ目に、夢のお話です。先ほど皆さんは、証書を受け取る際に一人ひとり将来の夢や決意を述べました。
夢をもつということは大切なことです。夢はもたなければ実現しないし、持ち続ければ実現に近づくということもいえるでしょう。しかし、実現できるとは限りません。私たち大人は、今の君たちと同じように夢をもっていました。大人になり、実現できた人も実現できずになんとなく夢が消えた人もいるかもしれません。では、実現できた大人の人に、「今の夢は何ですか?」と尋ねたら、何と答えるでしょう。夢は実現したら終わりなのでしょうか?夢を実現できなかった人は、寂しい思いをしているのでしょうか?
夢に対して「志」という考え方があります。「サッカー選手になって、人々が感動するプレーをして、みんなを元気づけたい」「医者になって、病気に苦しむ人の力になりたい」サッカー選手や医者になるというのは夢です。それに対し、みんなを元気づける、苦しんでいる人の力になる、というのは志です。夢が個人的なものだとすると、志は人や社会のためにどのように自分の力を発揮するかということです。
夢の実現には、それなりの特性や能力が必要ですが、志は、誰でも実現させることができます。
少年よ大志を抱けで有名なクラーク博士はこうも言いました。「金ではない。利己的な願望ではない。人呼んで名声という空虚な志ではない。人はいかにあるべきか。この道を全うせんと志を高くしなさい」。皆さんは、人や社会のために力を発揮できたとき、自分っていいなという自己肯定感や自己有用感をもつことができます。生きていることの素晴らしさや、人の役に立つ喜びを味わい、命の輝きを感じることができます。そしていつか、自分の命の役割を見つけることでしょう。

自分に正直に、そしてどんな自分も大切にして、中学校にいっても、「じぶんっていいな ともだちっていいな」を胸いっぱい感じ、自分らしい道を進んでください。
お別れするのは寂しいけれど、皆さんの幸せを いつまでも、いつまでも祈っています。卒業、おめでとう。

以上で私の式辞といたします。

平成二十九年三月二十四日
世田谷区立桜小学校 校長 早川 隆之


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