未来に羽ばたく生徒たちの活躍の様子をご覧ください。

第6回卒業式6(校長式辞)

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校長式辞の様子です。

(校長式辞)
 朝晩はまだまだ冷え込みますが、先週末から、東京の桜は早くもその花を咲かせています。
 さて、世田谷区立船橋希望中学校、第六期卒業生として本校を巣立つ、二百十名の皆さん、卒業おめでとうございます。校長として六期生とともにこの場に立てることを誇りに思います。
 そして、本日は、世田谷区議会議員の方々をはじめ、大勢のご来賓の皆さま、地域の皆様並びに保護者の皆様には公私ご多用のところ、本校の卒業式にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。高いところから恐縮ではございますが、厚く御礼を申し上げます。

 さて、卒業生のみなさん。「中学校の全課程を修了したことを証する」という卒業証書を手にした今の気持ちはどうですか。入学以来その卒業証書を皆さんが手にするまでに費やした授業時間は、およそ4000時間にもなります。放課後の委員会や部活動で暗くなるまで頑張った時間、土日の試合や夏休みなどの練習時間を入れると8000時間に達する人もいます。

 その証書は見た目が立派なだけではなく、それを今日受け取るまでに個人個人が費やした時間の重みと、ひとりひとりが自分の考えをしっかり持ち、様々な努力を積み重ね、六期生という学年集団を形成したという事実があるからこそずしりと重い手応えがあるのです。
 
 皆さんがひとりひとりが、様々な努力を積み重ね、自分の考えをしっかりもっている、と感じたのは、受験を前にした私との面接練習の時です。想定される質問と答えを準備して臨んでいる三年生へ、想定外の質問を出してみました。多くの生徒が面接の振り返りで「想定外の質問が出てどうしようかと焦りました」と言っていますが、全く動ずることなく冷静に答えています。まさに日頃から受け身ではない授業への姿勢や話合い活動の成果が発揮された瞬間だと思いました。

 さて、これから世の中に羽ばたいていく皆さんに今後の生き方についてひとこと贈ります。
それは「あきらめずに継続すること」
 この言葉はいろいろなところで使われます。しかし、私がそれを実感したのは先月読んだ新聞記事でした。平昌五輪で2大会連続の金メダルを獲得した羽生結弦選手。昨年秋に練習中に右足首にケガを負い、それ以来表舞台にほとんど登場しなかったので、一時は「五輪出場断念」「引退か」の文字が新聞を賑わしたこともありました。今回直前の練習で4回転ジャンプを成功させ優勝に結びつけたのは「本番でのメンタルの強さ」としたマスコミが多い中、その紙面ではこんなことが書かれていました。
「氷に乗れない二カ月間、座学の時間とした。過去の映像を見て五輪で演技するイメージを膨らまし、リハビリ、治療方法などむさぼるように学んだ。『心拍数とか、メンタルコントロール術だけでたくさんの論文がある。競争の心理学とかは特に面白い』。座学をここまで好む現役アスリートは少ない。普通はコーチ、監督が主にすることだ」
普段から人間工学や運動生理学などの大学の授業をオンラインで受講するのが大好きだった羽生選手は、怪我を負い練習できない時もくさることなく、黙々とその時できることを最大限やり遂げる力を持っていた、ということです。大観衆の前で冷静に演技ができるメンタル力は特別な訓練を受けた人でも難しいですが、この普段からコツコツ積み上げるメンタル力ならば、頑張れば誰でも持つことができると私は思いました。

 これからの人生で様々な困難や問題を乗り越えていく一番の力はこの「継続させること」です。それは高校にいっても、社会に出ても同じです。最後まであきらめずに粘り強く取り組んでください。そして少しのことではへこたれない、たくましい人になってください。六期生のみなさんなら、必ずできます。

 最後になりましたが、保護者の皆様にひとことお礼を申し上げたいと思います。この三年間、PTA活動や地域での活動、部活動の応援や行事での励まし、そして学年だよりの返信欄など、様々な形で学校の運営にご協力をいただきました。そのご支援とご協力があったからこそ、船橋希望中学校の教職員も自信をもって教育活動に当たる事ができました。本当にたくさんの方が協力してくださいました。この力があったからこそ、今の卒業生の姿があるのだと思っています。心から、感謝を申し上げます。
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