『お知らせ・TOPICS』のコーナーでは、「今日のできごと」や「おしらせ」など更新された順に砧中の生徒や教育活動の様子を紹介しております。

焦らず、ゆったりと

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分散登校が月曜日からスタートします。

緊急事態宣言が解除されたとはいえ、決して予断を許さない状況であることは変わりません。保護者の皆様のお気持ちとしても、学校再開の安堵と感染拡大の不安が入り交じった複雑な思いではないかと拝察しております。

砧中では、国や都、区のガイドラインに則って、万全な感染予防体制を整えています。しかし、その際に最も懸念している点をご家庭と共有できればと考え、この記事を掲載しました。

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それは、ガイドラインに記載されている対策を全て生徒に守らせることが目的化した場合、生徒たちが常時緊張感を強いられ、生活の場としての学校が、居心地の悪い場になる可能性があるということです。昨日、教職員でガイドラインに沿った一日の流れをシミュレーションしましたが、全ての内容を意識して徹底しようとすれば、大人にとっても日常が圧迫されるような感覚に陥ります。ましてや、長い休校期間が明けた直後の生徒の気持ちを考えると、その緊張は計り知れません。せっかく学校が再開しても、しばらくすると日常の窮屈さから、登校に後ろ向きな気持ちが生じることも十分予想されます。

そのため砧中では、ガイドラインを把握した上で、生徒への声かけが一方的な指導にならないよう、配慮することを確認しました。生徒の立場からすると、親しい友だちと距離が近くなり、つい会話が弾むということは十分起こり得ます。しかし、そこに教職員が厳しい目を光らせてしまうと、まさに監視を前提とした学校生活となってしまいます。細部にわたるガイドラインは、学校生活の実情とは相容れない箇所もたくさんあります。私たち教育現場に携わる者は、疫学としてのガイドラインと、心理学としての生徒支援を常に両立させなければならないと考えています。

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学習面での遅れについても同じことが言えます。夏休み短縮など時間数確保が話題になりがちですが、先週記載した通り、学習内容を終わらせることが目的化してしまうと、結果的には十分理解ができていなくても、授業を先に進めるといった事態が生じる可能性があります。

3年生においては、6月中旬に高校入試の出題範囲について都から方針が示される予定です。その方針を踏まえて、学習の順序を入れ替えたり、時間配分に軽重をつけるなど、再度授業計画を見直します。また1・2年生については、2〜3年計画で授業計画を再編成して、じっくりと学べる体制を整える予定です。

また、動画配信や双方向型のオンライン授業構築についても、継続してまいります。


マスク着用が常態化し、お互いの表情もわからないまま、人と人がコミュニケーションを図ることは、感染予防という点からは短期的には必要ではあっても、長期的にはコミュニケーション不全が起きるのでは、という精神医学の見地からの指摘もあります。教育現場は、常にあらゆる学問の知見を総動員して、子どもたちの健全な育成を目指していかなければなりません。

砧中では学校再開後も、短期的な取り組みと中長期的な視野を併せ持ちながら、ご家庭の意向も尊重させていただき、生徒にとって何が最大の利益かという原点に常に立ち返りながら、来週からの教育活動を進めてまいります。


月曜日からのキーワードは
「焦らず、ゆったりと」です。
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