『お知らせ・TOPICS』のコーナーでは、「今日のできごと」や「おしらせ」など更新された順に砧中の生徒や教育活動の様子を紹介しております。

コラム「文化の日」に想う

先月28日、学芸発表会の舞台発表を開催しました。

学校が休業期間中の春先には、社会の現状からも実現の可能性はゼロに等しい状況でした。各学校ではあらゆる行事が中止され、特に体育館での観客を招いての行事については、提案することも躊躇されるほどの雰囲気が醸成されていました。都や区主催の文化行事も中止の決定が相次ぐ中で、それでも砧中学校が開催にこだわってきた理由、それは子どもたちに大人として、どんな困難な場面においても思考停止に陥ることなく、問題解決に取り組む姿を見せたいという思いからでした。

もちろん精神論だけで進めていくことはできません。学校の「やりたい」で生徒たちに感染症のリスクを負わせることはできません。保健給食部が中心となり、予防のためのデータを分析・検討しました。文化行事の担当は体育館で実証を繰り返しました。行政機関にも問い合わせ、どの点を強化し見直しをすれば実施が可能となるのか協議を重ねてきました。運動会や修学旅行の検討と同様の手法です。それでも世界中で舞台芸術に逆風が吹いている現状を見るにつけ、教職員一同何度も気持ちが折れそうになりました。試行錯誤の末、最終的には合唱コンクール延期、舞台発表は観客を制限しての実施との判断に至りました。

できる限り多くの方に舞台を観覧いただきたい、しかし密状態を避けなければならない、このジレンマに解決の方向性を示唆いただいたのはPTA運営委員会の場でした。ライブ・動画配信ができないか、というご提案。私の中では一瞬迷いがありました。舞台発表一週間前、既に教職員にはそれぞれの役割があり、感染症対策に多くの労力を割いている今、誰にその準備と運営を任せるべきか?「預からせてください」とお答えしたものの、正直悩んでいたことは事実です。

その悩みに答えていただいたのもまたPTA運営委員会の皆様でした。それは運営委員会終了後、広報委員会の方々から配信の企画・運営までお任せください、とのご提案でした。保護者の皆様の専門的知識や技能を学校教育の力としていく、文部科学省が主唱する「チーム学校」の発想でもあります。今年度サポーターとして多くの保護者の皆様が登録いただき、生徒たちを、学校を支えてくださっています。この状況下にあって限られた教職員だけで問題を解決するのは困難な面も多々あります。謙虚にお力をお借りする、その重要性を再認識しました。

当日会場では、生徒たちの姿に保護者も教職員も涙腺が緩みっぱなしでした。また配信をご覧いただいているという思いが、生徒たちへの励みになったことでしょう。

今、砧中学校では農業部と囲碁・将棋部が地域の皆様の運営により活動しています。また英検の自校開催に加え、今年度は3年生の学習をサポートするための自習室も開かれています。「できない」から発想するのではなく、どうすれば「できる」のか。そのためにはどんな方法があるのか、思考停止に陥らないためには、常に視野を広く持ち、あらゆる可能性を探ることが必要だと学ばせていただきました。

「チーム砧中学校」を今後も活性化させ、生徒たちの学習機会を確保していくこと。その取り組む大人の姿こそが、次世代を担う子どもたちに贈るべきメッセージだと信じています。

砧中学校 校長 建部 豊
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コラム『運動会が教えてくれたこと』

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27日(日)、何度も試行錯誤を繰り返した運動会を開催することができました。PTAサポーターの皆様はじめ、多くの方々に支えていただき、無事に閉会式を迎えることができました。参観された保護者の皆様から数多くの感謝の声を頂戴しました。その中でも特に多かったのが「生徒の笑顔を見ることができて良かった」という声でした。それは私たち教職員も同じ思いでした。

昨年度3月から始まった休校期間。長い自粛生活の中で、生徒たちは多くの学びの機会を失いました。学校が再開されてからも休校期間中の学習を取り戻すため、追いたてられるような毎日が続きました。そんな日々の中でいつしか私たち大人も、そして子どもたちからも「笑顔」が失われていったのかもしれません。

この期間、私たち教職員は何度も学校の役割について考えました。もちろん授業を中心とした学習は最優先です。しかし自分たちの中学時代を振り返ってみた時、中学三年間の思い出は決して授業だけではなかったはずです。友との語らい、友との軋轢、先生との談笑、怒った先生の顔、昼休みの鬼ごっこ、一人ぼっちの休み時間、部活動での達成感、部活動での挫折、放課後の図書室、保健室のベッド、・・・多くの思い出のピースが複雑に絡み合い、自分の中学時代というパズルの完成形を彩っているのではないでしょうか。楽しいこともあれば、悲しいこともあり、悲しいことがあるからこそ、楽しいことがより楽しくなる。そして人と人とのかかわり合いの中で、自然と「笑顔」になっていく。決してリモートでは得られない"体温"がそこにあったはずです。

運動会もそんなピースの一つです。思い通りにいった時の「笑顔」、友を励ます時の「笑顔」、先生に頑張ったでしょと報告する時の「笑顔」。そういった「笑顔」の集大成として、私たちは「生徒たちの笑顔を見ることができて良かった」と思えたのかもしれません。たとえ小さな断片のピースでも、決して欠かすことのできないピースの数々。学校の役割は、一つの色だけでは描けない多彩な色のピースを一枚一枚生徒たちと創り上げていくことかもしれません。だからこそ今回様々な理由で運動会に参加できなかった生徒たちにも、必ず別のピースを通して「笑顔」をお届けし、また「笑顔」になってほしいと願っています。

歳のせいか、生徒たちの「笑顔」を見ていると、つい目頭が熱くなってしまいます。生徒たちの「笑顔」に涙、なんとなく矛盾しているようですが、「涙顔」にもきっと「笑顔」は似合うはずです。閉会式の挨拶はこみ上げてくるものがあり、うまく言葉を繋ぐことかできませんでした。最後の最後に締まらない挨拶となってしまいましたこと、この場をお借りしてお詫び申し上げます。


校長 建部 豊

『富岳の眺め』No.138 余録

ルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)

彼女の若き日の活躍を描く映画があります。
『ビリーヴ 未来への大逆転』(2019年公開)
100%負けると言われた裁判に
敢然と立ち向かっていくその姿に
今の閉塞する時代にあって
未来は必ず変えられるんだと
勇気をもらえる物語となっています。

そしてその映画のエンディング曲は
RBGの生き方に触発された
KESHAが歌う
『Here Comes The Change』

さあ、変わる時が来たんだ
私たちの時代が来たんだという
その力強い歌詞は
映画のラストに相応しい
メッセージソングです。
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