矢萩 正弘 委員長
先日、三校合同運営委員会が用賀中学校で開催されました。用賀中学校、京西小学校、用賀小学校のそれぞれの学校が協力し合い「ようがの学び舎」を一層組織化し、9年間を通して知、徳、体のバランスのとれた人間形成を目指すことが確認されました。現在「世田谷9年教育」のパイロット校は区内に4チームあります。その中でも「チームようが」の活動内容は、一歩先んじた活動になっています。それは教職員、保護者、地域の方々がお互いを理解しながら、子どもたちの為に献身的に協力し合ってくださっているお陰だと常々感じております。そうしたことを踏まえて世田谷区教育委員会では、次年度の8月に「教育フォーラム」を開催いたします。これは行政による保護者、地域に対する9年教育の概略説明でもありますので、お時間があれば是非ご参加いただきたく思います。そしてまた、これまでの「学び舎」の実践報告会も開催されます。こうした段階を少しずつ積み上げて、世田谷区教育委員会も徐々に具体的なガイドラインを策定していきます。皆さんで築いてきた「ようがの学び舎」スタイルが、近いうちに世田谷9年教育のスタンダードとなることでしょう。
何よりも9年間を通して安心して過ごせる地域学校を築いていけるように、私ども運営委員一同、皆様とともに目指して行きたいと存じますので、これからもご理解とご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
1.学校の現況及び協議(校長)
■もちつき大会は150名を超えるPTA、地域の方々にお手伝いをいただきました。ありがとうございました。
■校内授業研究は、学年毎に授業改善に取り組んでいます。ようがの学び舎の共通テーマである「表現・言語活動を通して〜」を強く意識しながら授業研究を実施しています。これから9年間を見通してどう力をつけていくか、学び舎スタンダードをつくっていきたいと考えています。
■ようがの学び舎授業研究を12月17日(水)用賀小学校で実施します。教科は英語活動(5年1組)、少人数算数(5年3、4組)、理科(6年2組)です。教員同士もミーティングを繰り返し、義務教育9年間を意識した授業をしたいと考えています。学校運営委員の方々には、授業後の協議会にも参加していただきたいと思っています。
■東京都では学級編成規準を、小学校1年生、中学校1年生に関しては39人を超えた場合に1名を加配することとしました。これは、小1、中1プロブレム解消のためのものです。児童数が118〜120名でも4学級編成が可能となります。
■東京都教育委員会が新しい施策を打ち出しました。「土曜授業」月2回を上限として実施してもよいというものです。ただし、学校週5日制の趣旨を踏まえつつ、保護者・地域住民等に開かれた学校づくりを進める観点から実施できるものとしています。世田谷区でも月1回は実施してもよいといっています。私たちの第7ブロックでは、学期1回程度実施する方向で話し合いました。
■東京都教職員の服務事故についてですが、USB等での個人情報の漏洩事故が依然として発生しています。学校の信用問題にもかかわってくるので十分に注意を促しています。
■世田谷区教育委員会は9年教育フォーラムを8月の第1週に開催し、地域・保護者の方々に説明をする予定です。
2月には世田谷区立小・中学校の全教員を対象に、ようがの学び舎等の実践報告会を行う予定です。すべての方々にきちんと説明をしていかなければならないと考えています。
■校内美化・清掃プロジェクトは、5年生が行っている自問清掃も含めて見直しを行っています。清掃は活動なのか教育なのか。教育としての清掃を通して何を身につけさせるのかを原点に戻って話し合いたいと考えています。
和田善之:世田谷9年のビジョンについての詳しい説明が必要だと思いますが。
校長:教育委員会が1月29日に世田谷区内の全校長を招集して説明会を行い方向性を示します。
奥島:9年教育は試行しているのですか。
校長:教育委員会は学校の主体的な活動をすすめてくださったので、ようがの学び舎では自分たちで考えて、できることから試行をしてきました。ですから、学校運営に関する施行内容はすでにできています。世田谷区は「地域とともに育てる」の中で「9年教育」を考えています。現在、世田谷9年教育の根幹であるカリキュラムをつくっています。今後はその周りに枝・葉をつけていかなくてはなりません。
柳田:教育行政がゆとり教育から政策を転換をしました。どんどん変わって、今後どうなっていくのか心配です。
現場からの意見をもっと取り上げないと、子どもたちがかわいそうだと思います。子どもたちのために良いことをしていくことが大切であり、そこをしっかりして欲しいと思っています。どの地域も気持ちはしっかりもっていると思いますが世田谷9年教育を本当に実践していけるのだろうか心配です。
校長:私たち校長もまだまだ認識が甘いと思っています。世田谷区ではエリアの特色を生かして9年教育といっています。基本的な考えは同じですが、その地域に応じたやり方があってよいと考えています。
奥島:地域運営学校があって9年教育が生まれてきたのですが、すべてを共有するのではなく、根幹をしっかりつくることが大切だと考えます。
校長:今、カリキュラムづくりをしています。9年教育の中心(心棒)として充実したものにしなくてはいけません。
奥島:地域できちんと話し合ってどういう方向性をもつかを話し合うべきだと思います。
和田善之:地域の上に学校がある。地域性が最も重要です。それがないと学校も発展しないと思います。
校長:地域のご意見を大切にしつつも、教育の中心はぶれのないように、子どもたちのためを第一に考えてやっていくことに価値があることだと校長同士で話し合っています。9年教育の議論の中心は、常に子どもたちを向いています。
奥島:じっくり時間をかけて話し合っていくべきだと思います
2.新年度各学年の学級編成について(副校長)
現在の1年生4学級(124名)と4年生5学級(164名)については微妙な状況であり、各家庭に転出予定調査をお願いしました。また、新1年生においても学区域内93名、プラス学区域外希望者39名という状況であり、学区域外希望者の申請結果を待っています。
3.新年度教育計画づくり、授業日数、週時程について(島崎)
授業時数プロジェクトで検討しています。本校の特色や学級閉鎖対策を考えると、標準時数にプラス30時間以上の余裕をもっていたいと考えています。来年度を見据え、土曜授業3回(今年度と同様に振替休日なし)及び、クラブ活動・委員会7時間目も視野に入れ(授業開始8時35分、下校15時45分)、年間40時間をプラスでもっていたいと考えています。保護者の方々にもきちんと趣旨を説明していきます。
古庄:年間980時間に付加価値のある時間数をもっているということですか?
校長:そういうことです。行事も本気、いつでも本気でやるためには付加価値のある時間が必要です。
4.校務処理IT化について(廣石)
校務処理IT化プロジェクトは、成績処理や通知表のIT化を吟味して検討しています。校務処理の迅速化と教職員の負担を軽減し、授業の教材準備や児童とともに一緒にいられる時間が増やせるかを考えています。
先日、全教員を対象に研修会を実施しました。その後、各学年1名の教員が参加して、さらに詳しい研修を行いました。みんなで慣れることを目標としており、通知表づくりなど、できることから慎重に取り組んでいきたいと考えています。
奥島:レジメに「その他」という項目を入れてください。PTA家庭教育学級の情報を私たちにも知らせて欲しいと思います。6年生が私立受験ということでストレスから、いじめや暴力行為がないか心配です。
校長:6年生の担任は神経をはりめぐらしています。担任は学級の雰囲気をどうつくるか精一杯考えています。
現在、いじめ・暴力行為はありません。教職員やスクールカウンセラーとの相談体制もできています。この地域は保護者の方々が温かい雰囲気なのでとてもうれしく思います。
5.学校関係者評価について(廣石)
学校関係者評価委員会は、2月4日に報告書のまとめを行います。できあがった報告書を校長に提出する予定です。