上北沢小学校における適応教育

海外からの帰国児童や、来日外国籍児童の中には、生活環境の大きな変化により、 いろいろな悩みやとまどいを持ちながら学校生活を送っている姿も見受けられます。
 本校は、昭和58年から帰国子女教育受入推進地域センター校として帰国児童・外国籍 児童の受け入れと支援を行ってきましたが、平成15年度より世田谷区の新制度により、「帰国・外国人児童生徒指導支援校」となり、次のような支援活動を行っています。

1.帰国・外国人児童の受け入れ

現在の帰国・外国籍児童は下の表の通りです。
編入に当たっては、帰国・外国籍児童がスムーズに学校生活に適応して いけるように、事前に児童・保護者と十分な連絡をとり、面接を行います。 それにより、未学習教科や未学習領域を把握し、個々に応じた指導方法を工夫 するようにしています。

  1年 2年 3年 4年 5年 6年
帰国・外国籍児童数計 16
              令和5年11月29日現在

2.帰国・外国籍児童の適応支援指導

本校には、帰国・外国籍児童のための適応指導教室があり、専任の教諭1人が配置されています。
 クラスでの一斉指導では抵抗があると思われる児童に対しては、担任・保護者とも相談の上、 国際教室にて個別指導を実施しています。
 指導教科は、国語を中心に社会・算数・理科・音楽など児童が未学習の教科や領域です。

 児童1人あたり週に1〜2時間の指導を実施しています。

 世田谷区が実施している本校以外での適応指導もあります。

世田谷区帰国・外国人教育相談室

をご覧ください。


相談室だより

世田谷区帰国・外国人教育相談室だよりより

上北沢小学校・八幡小学校・千歳小学校・梅丘中学校の4校は、「帰国・外国人教育指導支援校」として、帰国・外国人教育相談室(梅丘中学校内)と密接に連携して、帰国・来日した児童・生徒の指導支援に当たっています。また、毎月「支援校連絡会」が開催され、研修や情報交換を行っています。

支援校から  <上北沢小学校>

上北沢小学校校は、昭和58年より世田谷区海外帰国児童推進センター校として、帰国・外国人支援教室を設置してきました。昨年度より名称が、適応教室から国際教室と変わり、子どもたちにも親しみやすくなりました。
 本校には、32名の帰国・外国人児童が在籍しています。滞在国・出身国は、オーストラリア、スリランカ、インドネシア、ミャンマー、アメリカ、中国など様々です。その中で10名の児童が、国際教室に通級しています。週に1〜2時間、必要に応じて個別学習や同学年の児童によるグループ学習を行っています。また、児童の状況により学級に入り、支援するという形での学習サポートもしています。国際教室で学習することによって、滞在国と日本の文化や学校生活の違いを理解したり、学級での学習に自信をもったりと、よりよい学校生活が送れるようになってきました。
 本校では、学期に1回「世界の国々を知ろう」というテーマで、いろいろな国からゲストを迎え、音楽を聴く・舞踊を見る・生活や文化についての話を聞くなどを内容とした国際理解集会を行っています。様々な国の文化や人々と触れ合うことは、知るだけではなく、それを受け入れる豊かな心情が育つ機会となっています。また、日本について再発見することにもつながっています。
 上北沢小学校では、この国際理解集会の準備や司会を国際委員会の子どもたちが行っています。2学期の国際理解集会は、国際委員会の児童が中心となって、ユニセフ募金を通じて貧困な状況にある子どもたちへの理解を深めてもらう活動を行います。
 このような活動や集会が、帰国・外国人児童への理解の一助となるよう、また、帰国・外国人児童が学級へよりよく適応できるよう願いながら今後も指導に努めていきます。

<今年度の国際理解集会の紹介>