『お知らせ・TOPICS』のコーナーでは、「今日のできごと」や「おしらせ」など更新された順に砧中の生徒や教育活動の様子を紹介しております。

砧中学校が目指すキャリア教育とは

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ここ数日、3年前に卒業した生徒たちが、大学合格の報告などで砧中学校を訪れています。お話を聞いていると、生徒たちが進む大学の学部も多様化しています。たとえば国際教養学部や国際情報学部、グローバル環境学部といった名称の学部が見られます。かつては国語が得意だから文学部、社会科なら法学部や経済学部、理科や数学であれば理学部や工学部といったように中学校の教科と連動した学部の成り立ちでした。しかし今やその前提が変わりつつあります。

地球温暖化の問題や国際関係の不安定さなど、今世界が直面している問題はこれまでの学問だけでは解決できないほど複雑化しています。高校で分かれていた文系や理系という枠組みだけの学問では対応できないような「学際的」な取り組みが求められています。その流れを受けて大学での学問もより広い視野からの学びが実践されるようになってきました。

「学際的」な一例を紹介します。中学校の数学では四角形や平行四辺形の面積を学習します。しかし実際に町の公園の面積を測ろうと思えば、社会科で学習した地図を使い、その縮尺から実際の距離を測り、その上で数学の公式を使って公園の面積を計算することになります。教科それぞれで学習してきた知識を総動員して問題を解決していくことになるのです。こういった取り組みでは文系・理系という枠組みでは通用しなくなります。

砧中学校では時代の変化に合わせた取り組みが必要だと考えています。年間計画において、時には教科の枠を越えてコラボレーションをすることで、高校から先の進路における「学際的」な学びの基礎を養っていくことも目指しています。今年度取り組んだ2年生の平和学習や、1年生のエネルギー問題なども社会科を中心としながらも、国語や理科、情報機器の取り扱いなど教科の枠を越えた取り組みとなっています。こういった学習はキャリア教育としても位置付けています。

なぜキャリア教育の位置付けとなるのでしょうか?

それはこれらの学習には「正解」がないからです。平和学習に取り組んできた2年生。今、ウクライナやミャンマーで起きている問題をこれまでの学習を踏まえてどう捉えていけばいいのかを考え続けなければなりません。エネルギー問題に取り組んだ1年生。原子力と石油燃料のエネルギー問題と環境問題の整合性をどうするべきかを問い続けなければなりません。どちらの学習にも完結はありません。もちろん教員にも答えはありません。この学びの持続性こそが、将来にわたっての学習意欲に繋がっていくものと考えています。

これからの学校は、教員が生徒に正解を提示するだけではなく、生徒も教員も正解へと簡単にはたどり着けない問いについて、共に考えていく機会も必要となっていくはずです。そしてその取り組みを通じて、生徒たちが自分自身の未来図を描く一助となればと願っています。

校長 建部 豊
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