平成25年3月31日
保護者・地域の皆様
世田谷区立八幡山小学校
校 長   土性 知法
 
学校関係者評価委員会よりの報告書を受けて
 
 保護者・地域の皆様には、日頃より本校の教育活動に対し多大なるご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。昨年11月に実施した「平成24年度学校関係者評価」には、多くの皆様にご協力いただきありがとうございました。おかげさまで、今回は回収率が上がり(地域61.7%、保護者93.9%)、より正確な評価を得ることができました。
 皆様からいただいた評価やご意見をもとに、学校関係者評価委員会より報告書が提出されました。報告書の内容、評価委員会からの提言を受け、平成25年度の教育活動をより充実させるために、以下の改善方策を作成しましたのでここにお知らせいたします。
 
 
平成25年度の教育活動の充実に向けた改善方策
 
1 学習指導について
提言 「引き続き『自ら課題を見つけ追究する学習意欲や能力の育成』に力をそそいでください。」
○学習指導に関しては、全体に高い評価を得ることができました。特に児童の評価が全ての 項目で昨年度を上回っているのが特徴であり、嬉しいことです。一昨年から取り組んでい る、「チャイムを守って授業をする」は87%の肯定的評価となりました。その一方で、「授 業をとおして学力がついている」「宿題の量や内容が適当である」などは、改善の余地があ ると言えます。一時間一時間の授業を大切に、分かる授業を行うことでより学習が深まる よう努めていきます。
@引き続き、教員一人一人がチャイムの合図による授業時間の確保に努めます。
A教材の工夫、指導方法の工夫等について学年・担当教員で話し合い、児童が互いに考えを 伝え合い、学び合いながら理解を深められる力をつけていきます。
B宿題や家庭学習について、学年間で十分相談しながら歩調を合わせて進めていきます。
C教員としての資質・能力向上のために年間を通して校内での研修を行います。校外におけ る様々な研修、研究会に参加し、教員としての専門性を高める機会を確保します。
D各教科・単元に応じて学習形態を工夫し、個別指導、グループ学習、少人数学習等を取り 入れ、児童の主体的な学びをサポートします。
 
2 生活指導について
提言「元気な挨拶のできる児童に育ててください」
○人と人が気持ちよくかかわっていくためにあいさつは欠かせません。日々指導をしている ところです。アンケートの結果を見ると、児童の94%が「進んであいさつをしている」 と答えているのに対し、保護者の評価は61%に留まりました。行う側と受け止める側の 意識にギャップがあることが分かります。相手に気持ちが伝わるような清々しい挨拶ので きる子どもを育てていきたと考えています。
@管理職を含め、教職員から率先して児童に声をかけていきます。(校長が毎朝児童を正門・ 南門で迎え、元気に挨拶を交わします)
A各学期に「あいさつキャンペーン」を設け、子どもどうしで元気な挨拶ができるようにし ていきます。
B保護者や地域の方、来校者へも進んで挨拶のできる児童を育てていきます。
 
3体力作りについて
提言「引き続き『自ら進んで健康増進・体力向上に取り組む児童の育成』に力を注いでください」
○10月に行った校内アンケートでは、97%の児童が「体を動かすことが好きである」の 設問に肯定的評価を行いました。しかし「わたしは、目標をもって進んで運動に取り組ん でいる」の設問では肯定的評価をは78%、保護者アンケート「健康の増進や体力向上に 取り組んでいる」では肯定的評価67%と課題のある評価結果となりました。児童が、目 標をもって自らの意志で体力向上に取り組める環境を整えていくことが求められていると 考えます。
@ランランランニング、なわとび月間、わくわくデーなど体力向上にかかわる活動をより充 実させるとともに、保護者への周知・協力を徹底していきます。
A校庭の遊具などを活用した運動を紹介するなど、日常的に運動に親しめる環境作りに努め ます。
B食育に取り組み、食事のマナーや箸の持ち方などの礼儀作法の指導や、食に対する理解を 深める学習を取り入れていきます。
 
4教職員について
提言「保護者が教職員に相談しやすいよう工夫してください」
○教職員に対する肯定的評価は79%と比較的高い評価でしたが、否定的な評価も15%あ りました。また、児童アンケート「先生は相談にのってくれる」の設問で、81%が肯定 的評価であったのに対し、保護者アンケート「本校の教員は相談しやすい」の設問では、 67%に留まりました。保護者と教職員とがより深い信頼関係でつながることが必要であ ると考えます。
@問題が起きた時に、迅速に対応できるよう、これまで以上に職員間の「報告・連絡・相談」 を徹底するようにしていきます。
A1学期に「戸口訪問週間」(全家庭)、夏季休業中に「個人面談」(全家庭)、2学期に「教 育相談週間」(希望者)を設け、保護者との連携・話し合いの機会を充実させていきます。B保護者会の充実に努め、保護者と教職員の意思疎通が図れるようにしていきます。
 
5情報の発信・中学校との連携について
提言「情報提供を充実させ、特に『学び舎』の情報を知らせてください」
○義務教育9年間を見通した計画的な教育活動を実践する取り組みとして、平成19年に「世 田谷9年教育」が始まりました。そして中学校区を中心に、中学校と関係する小学校がチ ームを作り、連携し合って活動していく基盤である「学び舎」を構成しました。本校は緑 丘中学校、上北沢小学校、経堂小学校とともに「みどりの学び舎」の一員となっています。 「学び舎」としての活動は、来年度から少しずつ本格的に行われる段階で、現在各校の担 当者で計画・調整を行っています。学び舎に関することを含め、学校の活動の様子など積 極的な情報の発信が求められています。
@「地域の一員としての自覚をもとう」(仮)を「みどりの学び舎」共通のスローガンとして、 地域から愛される子どもを目指します。
A「みどりの学び舎」あいさつ週間を設け、4校であいさつのできる子どもを目指します。
B4校共通のテーマとして「返事をしよう」を掲げ、日々の生活の中で指導していきます。
C年間4回の合同研修会を設定し、よりよい連携のあり方について小中の教員が共に学び合 います。
 
 以上が、学校関係者評価報告書で提言いただいたことがらに対する来年度に向けての改善方策です。「自分の力で考える子」「心を合わせてやりぬく子」「進んで体をきたえる子」という本校の教育目標と「やさしく」「かしこく」「たくましく」という緑の学び舎の教育目標の具現化に向け、一つ一つ着実に進めていきたいと思います。
 なお、学校関係者評価、児童のアンケート結果、教員の自己評価の結果等を勘案し、平成25年度の重点目標を以下のように設定しましたのでお知らせいたします。
 
  平成25年度重点目標  
○学ぶ楽しさを感じながら追究する子どもの育成
「授業の内容はよく分かる」「授業は楽しい」と感じる児童の割合を85%以上にする

○思いやりのある子どもの育成
「進んであいさつができた」と言える児童の割合を80%以上にする

○体も心もすこやかな子どもの育成
「進んで体を動かすことができた」「学校が楽しい」と言える児童の割合を85%以上にする
 
 重点目標自体についても、今ひとつ明確でないという評価を多くいただきました。機会あるごとに地域・保護者の皆様にお伝えするとともに、学校だより「はちまん山」などで具体的な内容をお知らせし、目標と取り組みの内容が少しでも浸透するよう努めてまいります。