校長講話【5/10 全校朝会】

皆さん、おはようございます。今日はズームを使っての朝礼になります。
今日は2つお話をします。

一つめのお話は「運動会の延期」についてです。
一昨日保健体育科の中脇先生からもお話はありましたが、今月22日に予定されていた運動会は、緊急事態宣言が今月31日まで延長されてことを受けて、10月に延期します。
これまで、実行委員を中心に選手の選出を行い、保健体育の時間にラジオ体操や行進、リレーの練習に頑張って取り組んでいる皆さんの様子を見ていましたので、運動会の延期はとても残念です。でも、まずは皆さんが安全に安心して学校生活を過ごすことが大切です。
10月に皆さんの思いの詰まった素晴らしい運動会を実施できるよう、今、目の前にある学校生活を大切に過ごしてほしいと思います。

二つめのお話は「意見の伝え方」についてです。
白血病から復帰し、競泳の東京オリンピック代表に内定した池江璃花子選手が、7日、自身のインターネット交流サイト(SNS)に、池江選手自身のオリンピックの出場辞退や、開催に反対の声をあげてほしいなどのコメントが寄せられたことを、明らかにしました。その上で「非常に心を痛めたメッセージもあった。私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません。今やるべきことを全うし、期待に応えたい一心で日々の練習をしています」などとつづりました、
 さらに、大会中止を求める声が多いことには「仕方ない」と理解を示した一方、「暗い世の中をいち早く変えたい気持ちは皆さんと同じ。それを選手個人に当てるのはとても苦しい。頑張っている選手をどんな状況になっても温かく見守っていてほしい」ともつづっています。
 池江選手に「オリンピック開催に反対の声をあげてほしい」などとコメントを寄せた人たちは、自分の意見を自分から発信するのではなく、社会的に影響力のある池江選手を通して発信してもらおうとしたのですね。
 確かに、大病を克服し、オリンピックに向けて必死に頑張っている池江選手がオリンピックに否定的な発言を発信することは、オリンピックに関係のない一市民が声をあげるより、社会的に大きな影響を与えるかもしれません。

皆さんは、この話を聞いてどう思いましたか。少し考えてみてください。
自分の発信する意見は届かないかもしれない、ならば自分よりも大きな力のある人を利用して、自分の意見を発信してもらおうというこの方法は、果たして正しいことなのでしょうか。
私は、自分の考えや意見は、他人を介するのではなく、自分から発信すべきではないかと思っています。
これから皆さんが生きていく時代は、様々な状況を見極めたうえで自分の考えを持ち、その考えを発信していく力が必要とされます。
生徒の皆さんには、自分が思ったことや考えたこと・自分の意見を、自ら伝える勇気と責任を持ち、その伝え方や発信のしかたについて、正しい判断をできる人であってほしいと思います。
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31