学校生活の様子です。

校長によるコーチング講座

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 9月6日(火)と8日(木)の保護者会前に「校長によるコーチング講座」を実施しました。2日間で60名のお母様・お父様に来ていただきました。ご参加ありがとうございました。30分という短い時間でしたので、十分お伝えできませんでしたが、お母様方とお話しできたことが、うれしかったです。その時の資料を掲載します。ご参加されなかった方もどうぞお読みいただき、お子さんとのコミュニケーションを上手にとり、お子さんの中にある力を引き出す手助けになれたら幸いです。やってみたけれど思った通りにいかない等、ご質問・ご相談がありましたら、どうぞ校長室までお越しください。いつでもお待ちしています。

 「校長によるコーチング講座」

コーチングとは?
コーチングは、アメリカを中心ににスポーツ界、ビジネス界で相談者の目標達成のために使われた手法です。ある目標を達成したいと考える人の話に耳を傾け、適切な質問や投げかけで、その人のよい考えを引き出し、その人が目標を達成するところまでサポートする、そのための手法です。
 コーチングのコーチは、その人の目標達成までを一緒に見守ってくれる、半走者のようなものです。

コーチングの基本的な考え方
●人は無限の可能性をもっている。
●その人に必要な答えは、その人の中にあるからそれを引き出す。
●人は、一人一人違う。
●相手の「強み」に焦点を充てる。
●別の視点を提供する。
●常に見方でいる。

1 コーチングの方法
引き出す 目標の決定  目標達成の戦略   具体的な行動

  話す    聞く
気付く
クライアント   コーチ

  安心感の醸成 フィードバック
質問 承認 提案
   
口に出すことで、より行動に結びつく

2 ラポールとは(仏語 心の架け橋)
 お互いに信頼関係が取れた状態。お互いに親しい感情が通い合う状態

○ラポールの重要性
コーチングはお互いの信頼関係が基盤
「話をしても大丈夫」という安心感がなかったら、いくら適切な言葉を投げかけても効果はない。
○ラポールを作り出す方法
1,ペーシング
相手の反す速度や声小野調子に合わせたり、呼吸のペースに合わせること
2,ミラーリング
相手の仕草や振る舞い、表情に合わせること

ラポールは、他のスキルを活かすために必要なプロセツ


自分 安心感  一体感 相手


3 環境設定のスキル
○環境設定とは
環境の要素も人の思考や行動に大きな影響を及ぼしている
コーチングを行う時に、人に目を向けるとともに、その人のいる環境にも目を向ける

1.場所
  話の内容や状況に合わせて場所を変える
2,位置関係
  A:対面の位置  対立の姿勢とも言われる
  B:90度の位置  対面に比べて目線を外しやすい
  C:ハの字の位置  対面に比べ目線を外しやすい、レッツの位置

2.距離
  どんな人にも自分を中心とした、なわばり意識がある。
  それを犯されると、人は息苦しく感じ、不快感や緊張感を憶える
  一般的には、70〜150センチぐらいの間をおくのが良い
★環境設定の基本は、相手にとって話しやすい場所・位置・距離を選ぶこと

4傾聴のスキル
○傾聴とは
 相手の話をさえぎらず、言いたいことを真剣に聞き取る姿勢

○何を聴くのか
こちらの言いたいことではなく、相手の言いたいことを聴く
 「聞く」と「聴く」の違い

○傾聴のスキルの実践ポイント
1 相手の報告・連絡・相談は最優先させる。
  相手が話しかけてきたら、すぐに仕事の手は止め、顔と体を相手に向ける
2 話をさえぎらず最後までじっくり聴く
3 適切なうなずき、相槌を入れる
  肯定的なうなづきで、話を促す
4 自分と異なる考えでも、否定しないでいったん受容する
5 適宜、承認の言葉を挟む
6 簡単な質問で話を促す「それで」「なるほど、それから」「他には」
7 キーワードを繰り返す
8 相手の話を要約し、確認する
 

傾聴
1 オーム返し・相槌
2 話を要約・繰り返し
3 感情で受け止める
4 共感する






5 承認のスキル
○承認とは
 相手の存在(考え、発言、言動、人格)を肯定的に認めること。

○承認の効果
1 うれしくなり、気分が明るく前向きになる。
2 やる気と挑戦意欲が増す。
3 承認してくれた人への好意と信頼感が増す。

★ 承認は、相手に自信とエネルギーを与える。

○ほめる2つの場面
1 日常の声かけ・・・相手の日頃の行動やその結果に対して、折々にほめる。
2 会話における承認・・・相手の話を聞いてその内容やアイデアなどをほめる。

○ほめる3つのポイント
1 タイミングを逃がさない。
2 事実をほめる。
3 心からほめる。

○「You」メッセージと「I」メッセージ「We」メッセージ
 「You」メッセージ・・・(あなたは、がんばったね。)

 「I」メッセージ・・・(私は、あなたががんばってくれて、とてもうれしい。)

 「We」メッセージ・・・あなたが、がんばってくれたおかけで、私達までやる気が出            てきた。)

★ コーチは、常に相談者の味方でいること。

 承認とは相手が実際に到達した点をそのまま口にすることで、相手に達成感をもたせる行為である。単に、ほめることとは異なり「ここまできた」という到達点を事実として伝えることであり、「よくやった。」のように評価を含むものではない。人は、誰でも自分がやったことを通して、自分が成長し変化していることを知ることに喜びを覚え、そのこと自体に達成感をもちます。この自己成長感がモチベーションを高めるエネルギー源になるのです。

○承認の方法
1 相手が何をしたかのか、どのように成長したのか「事実」を認知する
2 自分が目に下物をはっきり言葉に伝える。相手をよく観察することが重要である
  ただし、比較する言葉は、使わない。
3 認知が相手に届き、それが受けいられるのを待つ







6 質問のスキル
○質問の効果と役割
1 相手の情報を収集できる。・・・こちらの知りたいことを訊ねる。(従来型)
2 相手の考えを深めさせる。・・・相手の考えを深め、相手の中にある答えを見つけさ                  せる。
3 相手に対する関心を表す。・・・こちらの行為や関心の高さを伝える。

○質問の種類と効果
1 限定質問・・・考えなくても直ぐに答えられる、正解は一つ。
         「痛いのはここですか?」 「はい、そうです。」
  拡大質問・・・考えてから答える。正解はいくかある。
         「どんなふうに痛いですか?」「何が原因だと思いますか?」

2 過去質問・・・過去形の言葉が多い。相手の意識の方向を過去に向ける。」

  未来質問・・・未来の言葉を多く含む、相手の意識の方向を未来に向ける。
         「今度うまくいくためには、何ができるだろうか?」

  否定質問・・・問いの中に否定的な言葉を含む
         「どうして、それが出来なかったの?」

  肯定質問・・・問いの中に否定的な言葉が少ない
         「どうしたら、うまくいくと思う?」
3 「詰問」でなく「質問」を
「Why」を多用すると詰問口調になりやすい。
「What」「How」で相手の中にある考えや答えを引き出す問いかけが効果的

★相手の相談や疑問に質問で応じる
「あなたは、どうしてそう思ったの?」
「どうすればいいと思う?」
「そのためにまずできることは、何だろう?」
「そのために私に出来ることがあるとしたらどんなこと?」

7 提案のスキル
 提案とは、命令やお節介とは異なり、そこに「ノー」といえる自由があること

1 「イエス・ノー」の選択権を与える・・・やるかやらないか判断を相手にゆだねる。
2 内容を明確にしてから提案する・・・相手が行動しやすいように具体的に伝える。
3 許可を取ってから提案する・・・「一つ提案してもいいですか?」
4 提案は、1回に1つにする
            ありがとうございました。

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