期末考査が終わってこういったルールを定めることで、試験期間中の校内は特別な雰囲気となります。この「非日常」の体験もまた、将来に向けての一つのステップと考えています。将来、入試や面接など生徒がキャリアを積んでいく中で、「非日常」の雰囲気は今後も何度か体験することになります。独特な緊張感を事前に体験しておくことで、負荷への耐性となればと考えています。 また定期考査期間を設けることで、生徒の学習習慣に一定のメリハリをつけたいとも考えています。テストのために学習するのではなく、テストは学習の手段と位置づけています。定期考査を設けることで、この期間にこれまでの自らの学習を振り返り、どの点が十分理解できていないかを省察する機会となればとも考えています。 負荷の耐性には生徒によって個人差があります。そのため、砧中では別室での受験や受けられる教科だけでの受験など柔軟に対応できるよう体制を整えています。現在行われている学習評価は学校内での序列を前提とした「相対評価」ではなく、一人ひとりの目標達成度をはかる「目標に準拠した評価」であるため、生徒個々の状況を踏まえた受験のあり方をご家庭と連携しながら提案いたします。 近年、定期考査の必要性については、様々な場で議論されるようになりました。本校でも毎年度教職員間で検証を行っていますが、先述した「非日常」と「学びの省察」の視点を重視し、教育計画に位置づけてまいりました。保護者の皆様におかれましては年度末の学校評価アンケートの際に、ご意見をいただければ幸いに存じます。 砧中では今年度も静謐な環境の中、「伸ばすべき生徒は伸ばし、支えるべき生徒は支える」という基本理念に基づいて、定期考査を実施してまいります。 校長 建部 豊 |
|