砧中学校が目指す「規律」とは今年度が始まってまだ半月余り。運動会練習だけではなく、授業態度においても各学年・学級で既にしっかりとした規律が見られています。「規律が見られる」と言うと、教員による抑圧的な指導の結果と思われがちですが、本校では全く異なる考え方でいます。本校が目指す規律とは「外発による規律」ではなく「内発による規律」、すなわち生徒自身がその場、その時、その状況でどう振る舞うべきかを考えて、自らが行動を起こした結果としての規律です。 教師が強く叱って強制的に整えた規律は一時的なものでしかありません。自分たちで考えた規律は、自分たちで守ろうという意識が芽生えます。もちろん、全ての生徒が最初から一斉に規律を意識することはありません。規律の必要性を感じた生徒が中心となってリードしていく中で、全体としての規律が醸成されていくことが大切だと考えています。 そのため規律醸成の過程においては、一見自由放任に見える場面があるかもしれません。しかし、社会へ出た時のことを考えると、全てが自由で許されることはありません。まさにコロナ下にあって、私たち大人自身が直面している問題でもあります。砧中学校では義務教育段階において、「自由」と「規律」について一人ひとりが熟考する機会を設けていきたいと考えています。 今年度当初、できる限り生徒たちが全体で集まる場を設定してきました。それは3年生のリーダーシップ発露や2年生の自覚の芽生えを醸成する機会でもありました。またその姿から1年生が集会時にどう振る舞うべきかを考える機会ともなりました。 現在、生徒会が中心となって取り組んでいる「校則の見直し」について、まもなく全校生徒に公表される予定です。その検討過程で自由とは何かについて生徒たちは議論してきました。私たち教職員はその決定を尊重したいと考えています。 昨日の運動会練習で見られた「内発による規律」ある生徒たちの姿。ぜひ延期後の運動会本番で保護者の皆様にもご覧いただきたいと心から願っています。 校長 建部 豊 砧中学校生活指導部 |
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