望ましい金銭感覚を身につけるために生徒同士の金銭授受に関する問題点をいくつか挙げます。 まず大前提として、義務教育段階での金銭徴収は教職員・保護者の管理下で行われなければなりません。金銭に対する価値観は各家庭で多様であり、私たち大人が徴収する場合でも、その徴収がそもそも必要なのか、また必要であってもその金額が妥当であるかどうかの十分な検討を要します。部活動で先輩から指示を受けると、後輩の立場からはそれに異を唱えることは難しくなります。そしてそれが生徒だけの判断に委ねられれば、保護者が関知しない中での家計からの金銭授受が行われたことになります。 さらには金銭徴収が行われた際には、その使途を明示するための報告が必要となります。そしてより公正性を担保するために第三者によるチェック(監査)も求められます。金銭徴収にあたっては社会のルールを適用していかなければなりません。 今回の件をきっかけとして、砧中学校では改めて望ましい金銭感覚を生徒に身につけさせる取り組みが必要だと考えています。これまでもネット上での課金トラブルや生徒同士の金銭の貸し借りなど、保護者からのご相談を受けてきました。こういったケースに関しては一方的に生徒を指導するのではなく、ご家庭と学校、そして生徒が共に考えていく機会にしたいと思っております。 今後も金銭に関わる問題を含めて、生徒の健全育成に関する内容につきまして、学校までご相談いただければと存じます。 砧中学校 校長 建部 豊 生活指導主任 淵上 英紀 |
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