1学期終業式 校長式辞昨年、ラグビーワールドカップ日本大会で、日本チームがアイルランドやスコットランドという強豪チームを破るなど素晴らしい戦いぶりで、悲願のベスト8に入り、私たち日本人に大きな喜びと感動を与えてくれたのは記憶に新しいところです。 その日本チームの中心となり、活躍した福岡堅樹選手を覚えていますか?先日この福岡選手が、今度は来春の医学部進学を決意したという記事を新聞で読みました。 もともと2020オリンピックの7人制ラグビーを最後に医学への道に進むと宣言していたのですが、オリンピックが延期されたことから、現役は続けるけれどもオリンピックの代表を断念することに決めたのだそうです。 福岡選手が医者にあこがれ、漠然と「医者になりたいなあ」と思ったのは、5歳でラグビーを始めたころからで、祖父が内科医、父が歯科医という環境からだそうです。 高校2年の時に、膝に大けがを負い、手術を執刀した医師から復帰へ向けて心身両面で大きなサポートを受けた経験から、あこがれを明確な目標と変えました。 大学受験の際にその夢はかなえられなかったのですが、ここ何年もの間、プロとしてリーグ出場や練習を続けながら、受験勉強にも手を抜きませんでした。 大学入学時に、福岡選手は、このように言っています。 「僕は、筑波大学の情報学科に入学し、ラグビー部で活躍する道を選びました。しかし、『医者になる夢』をあきらめたわけではありません。まだ先のことになりますが、ラグビーの選手として世界の舞台で活躍した後、もう一度医学部へ入学し直して医学の道を目指したいと考えています」 ラグビーをやることも夢、医師となりけがをした人にけがを治すだけでなくメンタル面でも寄り添うのも夢とし、ひたむきに一生懸命夢に向かう姿勢に心打たれます。 また、やりたいことを見付け、夢を実現するために常に努力する福岡選手は本当に素晴らしいと思います。 皆さんには「自分がこうしたい」「こうなりたい」という夢はありますか? 生徒会本部が、学校再開になった時に、皆さんに「学校休業中のMy Fevorite 」を書き出してもらったものが、今、各学年の昇降口に張ってあります。もともとの「My fevorite」の目的は、みんなが居場所のある学校をつくっていくために考えられた企画で、この企画を機に自分を知ってもらうとともに、自分と気の合う人を見付けてほしいということだそうです。この取組事態が素晴らしいと思いますが、これを見ると、外出の制限がある中でも、皆さんが工夫しながら毎日どう過ごしていたかがよくわかります。 ・本を読むーいろいろな価値観が得られて楽しかったと書いている人もいました。 ・勉強―計画を立てて進めたという人も多かったです。・体幹トレーニング・筋トレ・ストレッチ・毎日ラジオ体操をやる・縄跳び・マラソン・素振り・空手・ゴルフ・スケボー・ダンス・お菓子作り・料理・手芸・アイロンビーズ・イラスト(水彩・デジタルで背景や色、線画まで隅ずみまで本気で描いた)・ピアノを弾いた・ギターを弾いた・音楽を聴く・大きな声で歌う・ゲーム(今までさりげなくやっていたので、きちんとやってみた)・ドラマにはまった・アニメ・映画鑑賞・早寝早起き・毎日一回家の手伝い・将棋アプリを使って将棋・ルービックキューブで6面揃えられるよう頑張った・オセロ・タイピング などなど。 自由に外に出ることができない学校休業中にもかかわらず、それぞれがそれぞれの思いで、考えながらやりたいことを見付けて日々過ごしていたのだと改めて感じました。同時に、皆さんには限りない可能性があるのだなと思いました。 いよいよ明日から例年より少し短い夏休みが始まります。どんな小さなことでも、まず、自分がやりたいこと・目標を見付けてください。そして、それに向けて一つずつ自分にできることを増やしていき、自分の可能性を広げてほしいと思っています。それが皆さんの夢の実現に必ずつながっていきます。 何より感染症対策も含め、自分の心と体の健康には十分気を付けてください。 9月1日始業式で、元気な松中生に会えることを楽しみにしています。 |
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