「カラス騒動」顛末記
- 公開日
- 2008/06/11
- 更新日
- 2008/06/11
校長室だより
8日日曜日朝、自宅にいた私のところに連絡が入りました。学校の東側(東横線側)のユリの木のカラスの巣からヒナが1羽落ちて、親ガラス2羽が大騒ぎをしたり通行人を威嚇したりして危険だというのです。早速副校長に連絡して現場の様子の確認と対応を依頼しました。落ちたヒナは警察にお願いしてもっていってもらい、この日予定していた遊び場開放は中止し、注意を促す掲示をしました。
(※写真は樹齢100年以上と言われている本校のユリの大木です。)
その日は、ヒナが連れ去られたことを悲しむかのように親ガラスが鳴いていたり、残った雛を守るかのように通行人を威嚇したりして夕方まで大変だったそうです。
翌日の朝、木を見上げると巣立ち間近と思われるヒナがパタパタと羽ばたいているのが見えました。木のそばに人が近づくと、相変わらず親ガラスは警戒したり威嚇したりといった様子でした。登校時の児童の安全確保のため職員を近くに配置しました。さらに児童朝会で出来事について知らせ、親が必死でヒナを守ろうとしていること、巣立つまでユリの木のそばの遊具で遊べないけれども我慢してほしいということを話しました。
その日のうちにヒナが巣立ったようで、区に依頼して業者を派遣してもらい、巣の様子を確認したところ、すでにもぬけのカラでした。
翌日の集会で、生活指導主任からヒナが巣立ったことを子どもたちに伝えたところ、思わず子どもたちから拍手がわきおこりました。この日から遊具使用はめでたく解禁になりました。
この出来事を通じて、子どもたちに「生命」のこと、人間社会の傍らで生活している野生動物のことなど、考えるきっかけになればと思っています。
なにより、子どもたちに被害がなかったことが幸いでした。(校長 千葉)