6月24日全校朝会
- 公開日
- 2013/06/24
- 更新日
- 2013/06/24
今日のできごと
おはようございます。
今日のお話は、先日のテレビのニュースからです。
約2年3か月前の3.11の大震災では、駒沢小学校のみなさんも怖い体験をしたと思います。その大地震のあとの大津波で東日本の太平洋側のたくさんの町や村では、壊滅的な被害をうけ、町のほとんどが流され、たくさんの人々が津波にのみ込まれ亡くなった方々がいます。今も心が痛みます。
その中で、宮城県の女川町で、ビルのほとんどが津波にのみ込まれたにもかかわらず、何と22人もの人が奇跡的に助かったことが報道されていました。この絵をみてください。ほとんど屋根しか残っていません。屋根の下は大波の中です。では、この22人の人たちは、どうやって助かったのでしょう。
それは、いったん屋上のほうまで逃げたそうですが、約20メートルもの大波で屋上でも危ないと思い、5階の機械室にみんなで逃げたそうです。機械室というのは、四方が壁に囲まれていて、窓が一つもなかったそうです。とりあえずそこに逃げ込みました。
しばらくすると、ドアの下の方に少し隙間があったので、少しずつ海水が入ってきました。靴が浸り足首が浸り、脚もだんだん海水に浸り、もう時間の問題だ。私たちは助からないかもしれないと思ったときに、何と、海水がひざのあたりでぴたっと止まり、それ以上体が濡れることがなかったそうです。でも、不思議です。波の上には、屋根しか出ていないのです。なぜだと思いますか。
答えは、これです。(水の張った水槽とコップを使った実験提示)
閉じ込められた空気が逃げ場を失い、空気が外に逃げられないので、奇跡的に22人もの尊い命を助けることができたのです。
今、地震や津波の専門家やメーカーが、この女川町の22人の貴重な経験や様々な資料をもとに、よりよい「津波シェルター」というのを共同で開発しているそうです。
世の中には、ある人の、あるグループのすばらしい発想や工夫が、人の役にたったり、誰かを助けたりするきっかけになることがあります。
今日の話も、実は毎日の学校や生活の中で、皆さんが不思議だな、なぜだろうという問いや学びと関係しています。その問いや学びが、将来の皆さんの大きな確かな基礎になります。
皆さんの柔軟な頭と心でいろいろなことを学んでください。先生や友だちのよい意見や考えを吸収したり、自分自身の考えや発想を大事にしたりして、様々な可能性を見つけてください。
そして、地道な努力を怠らず、皆さんの毎日の学習や生活がますます充実してほしいと願っていまいます。これでお話をおわります。