全校朝会(6月27日 副校長の話)
- 公開日
- 2011/06/27
- 更新日
- 2011/06/27
今日のできごと
ユネスコの世界遺産に2つ登録
先週の金曜日、土曜日、日本にとってうれしいニュースがありました。ユネスコの会議で24日に東京都の小笠原諸島が世界自然遺産に登録されました。また翌25日には岩手県平泉町の中尊寺や毛越寺周辺一帯が世界文化遺産に登録されました。日本の世界自然遺産は鹿児島県の屋久島、青森・秋田県にまたがる白神山地、北海道の知床に次ぐ4件目です。実は、小笠原諸島は私たちが住んでいる東京都です。住所は東京都小笠原村・・・。東京から約千キロ南にある大小約30の島々からなり、東京から船で25時間(1日余り)かかるところにあります。選ばれた理由は、小笠原だけにしか住んでいない動植物がたくさんあるからだそうです。たとえば小笠原では106種のカタツムリがいますが、そのうちの100種は世界の中で小笠原だけにしか住んでいないカタツムリなのだそうです。これらを固有種といい、他にもたくさんの小笠原だけの固有種が残っていて世界的に貴重な場所と認められました。東洋のガラパゴスとも言われています。
なぜ、こんなに大昔からの自然がそのまま今もなお残っているのでしょう。私たち人間がそこに足を踏み入れなかったからです。人間にじゃまされることなく、たくさんの動植物は自分たちの進化をとげながら今に命をつなぐことができてきたからです。
しかし、世界遺産に登録されたことをうれしいことと喜んでばかりはいられません。選ばれたことで、今度は「すばらしい小笠原に行ってみたい」と多くの観光客がふえることです。アカガシラカラスバトは、今では数十羽しか生息しておらず絶滅の危機にあるそうです。かつて人間が連れてきた猫が野生化し襲うことも多いようです。人間がたくさん島に入ることで、世界的に貴重な自然を失うことがないようにしていかなくてはなりません。私たちの東京都小笠原諸島の自然をみんなで守っていきましょう。