学校日記

校長式辞

公開日
2022/04/07
更新日
2022/04/07

できごと

 今月の始めに降った花の雨にも負けず、校庭の桜の木は新入生を歓迎する花びらをたくさん残してくれています。
まずは、船橋希望中学校に入学した246名の新入生のみなさん。入学おめでとうございます。今日からいよいよ船橋希望中学校の生徒、フナキボ生となります。
みなさんは小学校4年生の終わりから感染症拡大の影響を受け、この先どうなってしまうのかずっと不安に思っていたことでしょう。それから2年がたち、まずは無事に中学校に入学できたことを、心から喜んでください。
今の心のうちは、中学校生活に対する期待と不安が入り交じった複雑なものであると思います。でも大丈夫です。中学校には頼もしい先輩がいます。船橋希望中では第一回の卒業生から何期生という呼び方をしています。これはよい伝統を引き継いでいこうとする気持ちの現れです。現在の11期生と12期生も今日の式に参加できないため黒板にメッセージを描いて皆さん13期生を歓迎する気持ちを表しています。

 さて、入学するとまず「部活動」という新たな分野への挑戦が待っています。運動会や合唱コンクールは、練習の段階から、学校全体が熱く燃えます。生徒会や委員会での取り組みも、より高度になります。これらのことに情熱を注ぎ、持てる力の全てを注ぎ込むことで、友だちとともに味わえる充実感は小学校では経験できないレベルです。一方、小学校に比べ難しくなる勉強への不安はあると思います。でも、フナキボ生の授業に望む姿勢は区内でもトップクラスです。ぜひ皆さんも、自ら学ぶ姿勢をもって勉強に励んでください。
 
 今年も感染症対策の中での学校生活です。そんな中で、新たなことに挑戦する。そんなことができるのだろかと心配になるかもしれません。大丈夫です。みなさんには、頼もしい先輩がついています。昨年4月からの一年間、感染症対策のため各地の学校では様々な行事が中止となりました。そんな中、船橋希望中学校では「大変だからやめておこう」ではなく「どうしたら実現できるか」という気持ちを先生と生徒が持ち続け、世田谷区内で最も多い生徒数であるにも関わらず、最後まであきらめない姿勢を持ち続けました。その結果、2泊3日の関西修学旅行も成功させ、マスク越しでも後輩の心を揺さぶる合唱ができることを証明してくれました。不安な気持ちになったら、ぜひこんな先輩たちに相談をしてください。そしてひたむきに努力を重ねる先輩たちを追いかけてください。フナキボの先輩は、必ずみなさんに進むべき道を示してくれます。そして、そんな皆さんを、船橋希望中学校の教職員も全力で応援します。

 最後になりますが、保護者の皆様。本日は入学式へのご臨席、心から感謝いたします。小学校6年間を大変な思いで成長を支えてこられたこと、そして最後の2年間は新型コロナ対策の中での学校生活でさらに心配ごとが増えたことと思います。
思春期を迎える中学校で、お子さまが人として成長していくためには、様々な経験をして失敗を乗り越えていく必要があります。このような時に、小学校では、保護者が手を貸していたこともあったと思いますが、中学校では少し離れたところから、そっと見守ることをお願いしています。そして、心のつながりだけは離さないようにしていただければ、3年後、本校を巣立つ際には驚くほど成長したお子さまの姿に感激もひとしおになることでしょう。

 ぜひ、本校の教育活動にご理解とご協力をいただき、本日出席がかなわなかったご家族の方、そして地域の方とともに、13期生の成長を見守っていただけたら幸いです。

以上入学式式辞といたします。
令和4年4月7日 
船橋希望学舎 
世田谷区立船橋希望中学校
校長  菅野 茂男