学校日記

全校朝会(放送)

公開日
2022/07/04
更新日
2022/07/04

できごと

7月4日全校朝会の学校長の話

 おはようございます。
 先月の梅雨明けからの猛暑で、外出の際はマスクを外して歩く人も多くなったことでしょう。私も学校から帰宅する時、自宅近くにある駅から人通りの少ない時間帯はマスクを外して歩くようにしています。そして、ひとつ気がついたことがあります。世の中ってこんなにも様々な香りや臭いに満ちあふれていたんだ、ということです。
 夕食の支度をしているであろう家の換気扇から漂う食べ物の香り、道路脇の畑で作っているトマトの青臭い臭いなど当たり前だけど、今までマスクで忘れかけていた人間の大切な感覚を思い出させてくれました。人には五感が備わっていますが、マスクをしていると明らかに自宅にいる時以外は、嗅覚、つまり臭いのセンサーを使う機会が減っていることに気がつくと思います。
 しかし、逆に学校での給食の時は、以前よりも食べ物を視覚や味覚でしっかり捉えているでしょう。以前、班で食べていた頃は、友だちとの会話に少なくとも五感のうちいくつかを使ってしまい、調理員さんと栄養士さんが丹精こめて作ってくれた食事を今よりも味わうということができていなかったとも言えます。先週末の新聞記事には、黙食をしなければいけないお客さんのために、京都の中華料理屋さんが厨房の包丁や鍋で料理をする時の音をヘッドホンで聞かせ聴覚から味覚をサポートするサービスを始めたという話題が取り上げられていました。
 いずれ近い将来、このコロナ禍の活動制限は終わりがきます。この2年間の活動が制限されたことによって、逆にプラスになったと考えられることを私たち人間はしっかりとらえる必要があります。何でも元に戻す、という単純な考え方ではなく新たに得られたメリットを人間社会で今後に活かしていくことをしないと進歩はありません。みなさんのすばらしい感性でぜひ生活の質をあげてほしいと思います。例えば、放送委員会の昼放送の内容や美化委員会、保健給食委員会のポスターなどはこの2年間で明らかに量、質ともに進化しています。日常の学校生活でも力を発揮できるのが、フナキボ生の本当の力だと思います。今後の活躍を期待しています。
 以上で話を終わります。