用賀中学校日記

運動会盛り上げ日記 主役は君だ 〜二年生の闘志「走れ!引け!クラスのきづな」〜

公開日
2025/05/09
更新日
2025/05/09

校長室だより



運動会に向けた学校日記「主役は君だ」シリーズ、今回は二年生の学年種目をご紹介します。

その名も「走れ!引け!クラスのきづな」。競技名の“きづな”には、友情や団結の「絆」と、綱引きの「綱(つな)」をかけた、二年生らしいユーモアと意味のこもった思いが詰まっています。


この競技は、一般に「追っかけ綱引き」とも呼ばれる少しユニークなスタイルの競技です。内容はというと、まずクラスの半分のメンバーがスタートから綱を引き始め、残りのメンバーがトラックを半周してから加勢に駆けつけるというもの。

ただの綱引きではないこの競技では、足の速さだけでも、力の強さだけでも勝つことはできません。どの位置で綱を引くか、どのタイミングで走るメンバーが加勢に入るか——これらすべてがクラスごとの“作戦”に委ねられています。まさに、知恵とチームワークが勝負の分かれ目となる競技です。


各クラスでは、この競技に向けて日々話し合いを重ねています。「誰が最初に綱を引くか?」「誰が走るか?」「どこで引き手と入れ替わるか?」といった、戦略的な決定が求められ、まるで小さなスポーツ会議のようです。

一人ひとりが自分の役割を理解し、仲間のために全力を尽くす姿には、自然と応援にも力が入ります。実際の練習では、走るメンバーが全力でトラックを駆け抜け、綱引きメンバーが歯を食いしばりながら踏ん張る——そんな“真剣勝負”が繰り広げられています。


特に注目していただきたいのは、加勢が到着した瞬間の“爆発力”です。走ってきたメンバーが綱に加わると、力のバランスが一気に変わります。ここが最大の山場であり、クラスごとの作戦が一番色濃く表れる瞬間でもあります。「一斉に引け!」という声が響き、応援の熱も最高潮に達します。


また、この競技を通じて、二年生たちが育んでいるのは“クラスの絆”そのものです。単に勝ち負けだけでなく、「どうすればクラスが一つになれるか」「どうすれば仲間を活かせるか」といった問いを、自然と共有しながら行動しているのです。

運動会の種目としてだけでなく、学年全体としてのまとまりや成長を感じさせる時間が、そこにはあります。


保護者の皆さま、地域の皆さまには、ぜひ当日、真剣な眼差しで走り、引き、声をかけ合う二年生たちの姿をご覧いただきたいと思います。競技名に込められた「きづな」の意味が、きっと目の前で実感できることでしょう。


用賀中学校の運動会は、競技そのものが成長の証。勝って喜ぶ姿、負けて悔しがる姿、そしてもう一度挑戦する姿……。そのすべてが、生徒たちの“今”を映し出す舞台です。

二年生は、まさにその中心に立って、力強く、しなやかにその役割を果たそうとしています。


どうぞ、「走れ!引け!クラスのきづな」に込められた二年生の想いを、応援とともに受け取ってください。


世田谷区立用賀中学校 校長 毛利 慎治