10月25日 図工室より(1)
- 公開日
- 2019/10/28
- 更新日
- 2019/10/28
学校日記
今週から5年生は「使って楽しいやきもの」の授業に入っています。この題材ではマグカップをつくります。制作工程は、信楽焼の陶芸用粘土を使い、ひもづくりで成形、素焼き、絵付け、釉掛け、本焼きというごく一般的な方法です。取っ手をつけること以外、マグカップの大きさや形は自由です。つくる上で特別なことはしませんが、窯出しを終えたのち、普段自宅で使用しているマグカップと使い比べる時間を設ける予定です。ですから粘土を渡す際に、子どもたちには使い勝手を考えてみたり、「こんなふうに飲みたい」「こんなときに使いたい」といった自分なりの物語を想像したりしながらつくろうと話しました。
粘土ができるまでには数万年とも数百万年かかるとも言われています。子どもたちが素手で土の感触を確かめながら、ひたすら自分の“かたち”を生み出そうと夢中になっている姿を見ていると、土(粘土)に宿る根源的な力を感じずにはいられません。
日々の暮らしの中で私たちがあたりまえのように使っている器。それを自分の手で一からつくる経験を通して、そのあたりまえが決してあたりまえではないことに触れる時間にもなってくれたらと思っています。(図工専科)