9/27 全校朝会 校長先生のお話
- 公開日
- 2021/09/28
- 更新日
- 2021/09/28
できごと
パラリンピックの歴史についてお話します。
イギリスのロンドンの病院のお医者さんでルードウィッヒ・グッドマン博士という人がいました。グッドマン博士が働いていた当時は、戦争中でした。病院には戦争によって下半身不随となった兵士が次々と運び込まれました。治療にあたっていたグッドマン博士は、患者さんにとってスポーツは最も自然な治療訓練であると確信しました。スポーツには、その楽しみによって、心を開く効果もあると、リハビリ治療として、病院で様々なスポーツを取り入れました。そして、1948年、車いすアーチェリー競技を開催しました。選手は16人でしたが、その後拡大し、1952年には、国際大会として開催されるようになりました。
そして、1960年にイタリアのローマで開催された車いす競技大会がパラリンピックの第一回となりました。今回の東京大会では、第16回で161か国、4403人の選手が参加し、22競技539種目で競い合いました。
校長先生は、車いすテニス、バドミントン、バスケットボール、ボッチャ・マラソンなど、テレビに釘付けになって、応援し、感動しました。
車いすテニスの国技慎吾選手は、5大会連続出場、2大会ぶり3度目の優勝を果たしました。開催国日本の選手団のキャプテン、金メダルを期待されプレッシャーと戦いながら、「俺は最強だ。」と自分に言い聞かせ、見事に勝利を収めました。国技選手は、長年世界一の座を守ってきましたが、右ひじを手術してから、思うように回復せず、前回のリオ大会で三連覇を逃した後は、引退も考えたそうです。しかし、パラスポーツの魅力を多くの人に見てもらいたいという気持ちを力に換え、諦めずに血のにじむ努力を重ねたのです。
「パラリンピックの父」と言われるグッドマン博士の「失われたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ。」という言葉が、パラリンピックの精神として、受け継がれ、多くのパラ選手から、大きな勇気と諦めない気持ち、常に前向きに明るく生きることの素晴らしさを教えてもらいました。
9月の人格完成を目指してのテーマは、「勇気」です。皆さんもパラリンピックの選手を見習って、勇気ある人になりましょう。