日記

創立70周年記念式典

公開日
2017/11/11
更新日
2017/11/11

できごと

本日、創立70周年記念式典を行いました。

校長式辞の内容です。
 創立70周年校内記念式典。
 駒沢中学校は、昭和22年、西暦では1947年、4月の創立以来、今年70周年を迎えることができました。今日、この晴れの日を迎えるにあたり、これまで多くの方々からいただいた数々のご支援、お力添えを思わずにはいられません。常に本校を理解し、ご協力いただいた保護者、地域の方々、物心両面にわたってご支援いただいた関係機関の皆さま。そして、なにより本校を愛し、本校で学び、巣立っていった1万4000人を超える卒業生とそれを導いていった教職員の方々。こうした方々に温かく見守られ本校は70年の年月を積み重ねて今年を迎えることができたと考えます。
 では、ここで、本校のあゆみを少々振り返ってみたいと思います。私の話のあとで映像でも紹介しますので、お楽しみに。本校が創立された昭和22年という年は、戦後の混乱が続く中、民主的な改革が進められ、新しい教育の柱として教育基本法が制定されました。それに基づいて新たな9年間の義務教育制度が敷かれ、修業年限3年の新制中学校が全国一斉に発足しました。駒沢中学校が他の世田谷区内15校と同時にこの時誕生したのです。当時の世田谷区の人口は、およそ34万人。現在は90万人をこえていますので、現在のおよそ3分の1程度の人口規模でした。このころの世田谷区内には農地がたくさんあり、宅地化が進むのはまだ先のことです。開校時の本校は、現在の駒沢小学校構内にあった、東京都立駒沢実践女学校の跡地を校地に充てていました。開校後の5月に現在の地が校地に選定され、昭和24年に木造2階建ての校舎が落成しました。タンチ山を中心とした豊かな自然が校地選定の決め手となったようです。その間、昭和23年には、最初の修学旅行が実施されました。目的地は箱根方面だったそうです。関西方面の修学旅行の始まりは、昭和30年。まだ東海道新幹線は開通していません。長い道のりだったことでしょう。昭和39年には、オリンピック東京大会が開催され、現在の駒沢オリンピック公園の地に競技場が建設され、馬事公苑と併せて区内で競技が行われました。学校の記録をたどると、開催期間中に駒沢中の生徒がサッカー競技の観戦をしたことが記されています。校旗と校歌は、昭和25年に制定されました。「竹」が校旗のデザインと校歌4番の歌詞に使われています。竹にこめられた願いを大切にしてほしいと思います。最も生徒数が多かったのは、昭和31年のことです。何と25クラス、1353名という、今では考えられない超大規模校でした。現在の3倍以上の生徒数です。卒業生は昭和22年度の33名からはじまり、昨年までに14949名となりました。親子2代はもちろん、3代が通っている家庭もある、地域に根ざした学校です。
 現在の駒沢中学校は、「向学・誠実・調和」の校訓を土台として、日々の教育活動に取り組んでいます。古き良き伝統を大切にしていくのはもちろんですが、伝統に縛られるだけではなく、伝統を土台にして、新たな風を吹かせていくことも必要です。変化の激しい先行き不透明な現代社会ですが、どんなに時代が変化しても変わらない人としての大切な価値をしっかり身につけ、その上で、変化に柔軟に対応できる力を身につけることが必要です。生徒の皆さん、皆さんは、この駒沢中学校の伝統を次の世代に引き継ぐ継承者です。と同時に、新たな風を吹かせる開拓者でもあります。この70周年を機会に、「こんな学校にしたい」という先人の方々の願いを受け継ぎながら、「さらに良くしたい」という向上し続けようとする心を持ち続け、日々の学校生活を大切に過ごして欲しいと思います。この瞬間は一度きりしかありません。「今」を全力で生きることを大切にしてください。それが、自分を向上させる原動力になります。生徒一人ひとりの成長なくして、学校の成長はありません。これまで築いてきた歴史に感謝の気持ちを持ち、次の時代へ向け新たな決意で進んでいくことを誓い合い、70周年を祝う式辞とします。

平成29年11月11日