全校朝礼
- 公開日
- 2018/07/02
- 更新日
- 2018/07/02
できごと
本日、全校朝礼を行いました。校長先生から新聞記事のスライドを見せながら、これからの未来に向けて持続可能な開発を続けていけるようにするために必要なことについてお話がありました。(遠藤)
校長講話の内容です。
みなさん、おはようございます。
1学期も残すところ3週間となりました。前回の全校朝礼で「自分自身の振り返り方」について話しましたが、みなさん一人一人、この1学期をどのように振り返り、どのように2学期につなげていけるか、よく考えてください。
さて、先週末には、このようなニュースが流れました。関東地方が史上最速、6月末に梅雨明けしたという報道です。
本日は、この梅雨明けに関して皆さんに考えてほしいことをお話しますが、本題に入る前に少し新聞記事の話をします。新聞社では、ニュースに興味を持ってもらえるよう、見出しには大きな工夫を凝らしますが、右側には5文字のタイトルが入ります。みなさんならどのようなタイトルを付けますか?今、最も大きな話題の一つに、サッカーワールドカップがあります。日本代表の活躍にみなさんも注目していることでしょう。そのことを的確にとらえて、このようなタイトルがつきました。今だからこそつけることのできたタイトルですね。このように、新聞記事には様々な工夫がなされているのです。新聞記事の読み方の参考にしてください。
では、本題です。このような早い梅雨明けということになれば、まず心配になるのが夏の水不足の問題です。いつも当たり前のように蛇口からでる水を使って生活している私たちですが、世界ではごくわずかの国しかできないことなのです。東京都民1300万人が使用する水はどこからきているか知っているでしょうか?80%が利根川水系と荒川水系、20%が多摩川水系です。水源にあるダムの貯水率を調べたところ、6月29日現在、利根川水系は60.6%、荒川水系は57.8%、多摩川水系は86.6%でした。この数字だけみると今の時点で心配になってきますが、昨年の同時期に比べてかなり多い貯水率になっています。しかし、このまま真夏に突入し、雨が降らなければ、確実に水はなくなります。日本は雨が多いから大丈夫と思いがちです。確かに年平均降水量は1690mmと多く、世界の平均の2倍あります。しかし、人口一人あたりの降水量は約5000立方メートルで、世界平均の3分の1程度しかないようです。水を利用する上では、必ずしも恵まれているとはいえません。東京では、過去にも深刻な水不足を経験しています。前回の東京オリンピック・パラリンピックが開催された1964年、東京は深刻な水不足に見舞われ、新聞では「東京砂漠」と報道されました。水は常にあるものではなく、限りある貴重な資源と考えなければなりません。ですから日頃より「節水」を心がける必要があるのです。家庭で、学校でできる節水を心がけましょう。一例を紹介します。みなさんは歯磨きをしている時に水をどうしていますか?30秒水を流しっぱなしにすると、これだけで6リットルになるんだそうです。毎日のことですから、歯磨きの時に水を留めてコップにくんで磨けば、大きな節水効果があります。
これからの未来に向けて、持続可能な開発を続けていけるようにするためには、身近なところで、地道な努力を続けていくことが必要です。この早い梅雨明けを、日頃の自分の生活を見直すきっかけにしてください。
平成30年7月2日 全校朝礼