日記

今日の一冊 その4

公開日
2020/05/18
更新日
2020/05/18

できごと

こんにちは。1年生、3年生のみなさんは資料配布と回収、お疲れさまでした。ぐずついた天気でしたが、雨に降られませんでしたか?

さて「今日の一冊」4冊目は、木皿泉さんの「さざなみのよる」です。2019年本屋大賞6位を受賞しました。「木皿」なんて変わった名前ですよね。実はご夫婦で執筆されており、その際のペンネームなんです。木皿泉さんはこれまでドラマや映画の脚本家として活躍してきました。最近のドラマだと「野ブタをプロデュース」が再放送されていますね。小説は本作が2本目ですが、出版されるたびに話題になる人気の作家さんです。

「さざなみのよる」は、ナスミという女性が病室で静かに息を引き取るところから始まります。彼女と関わりのあった語り手たちが一話ごとにナスミとのエピソードを語っていきます。ナスミの姉や妹、夫、おば、元同僚・・・それぞれがナスミによって救われ励まされ生きる希望を与えられます。

物語は読者と一定の距離を保つように静かに進行していきますが、やわらかく包み込まれるような優しい気持ちになれます。じわじわと身体に染み入るような物語です。ぜひ読んでみて下さい。(岡崎)