3学期始業式 式辞
- 公開日
- 2021/01/08
- 更新日
- 2021/01/08
できごと
皆さん、おはようございます。いよいよ今日から3学期が始まりました。みなさんの冬休みは充実していましたか。今朝こうして登校してきてくれて、本当にありがとう。
12月の終業式で、「3学期に元気で会いましょう」といった約束を守ってくれたことに感謝します。
今日は、学期の始まりにあたり、2つお話をします。
1つ目の話は、「終わりは始まり」ということです。
私がよく見るTV番組の一つに、「ファミリーヒストリー」という番組があるのですが、ある人の先祖を追っていくと、本当に人はつながっていて、今、自分がその一番先にいるのだと感じさせられます。そういう連続の中で、一つ一つが区切りを迎えて「終わり」がやってきます。しかし、連続しているものは、次の「始まり」とくっついています。「終わりは始まり」というのは、そういうことです。
ところで、12月31日で、国民的大スターの『嵐』が活動を休止したことは多くの皆さんがご存知だと思います。私は熱烈な嵐ファンではありませんが、彼らの活動や発信するメッセージに少なからず関心を持っていました。
メンバーの一人は最後のメッセージでこんな風に話します。
僕はこのメンバー4人と20年以上一緒にいますが
1番思うこと、感謝していることは
人としての人間力、人間性だと
僕は思っています。
気配り、気遣い、感謝の気持ち
人に良くされたらありがとうを必ず言う。
人のことを一番に考えて。
行動するのは簡単なようで
なかなかできることではないと
僕は思っています。
人はすぐ変わります。
でも何も変わらずにそれらを
続けてきた人がいたから
僕は今日までやってこれたんだと
ほんと心から思っています。
本当にありがとう。
また、あるメンバーはこんな風に話します。
僕らには叶わなかった夢もあるし、
叶ってこんな想像してなかった景色も
いっぱい見てきた。
満足っちゃあ満足 。
でも満足できてないこともたくさんある。
そんなことを胸に抱えながら
これからも生きていこうと思っています。
彼らの最後のメッセージは、今まで自分たちを支えてくれたすべての人たち、そして何より今までともに歩んできた他のメンバーへの感謝の気持ちがあふれていました。そして自分たちで一つの区切りをつけて、それぞれが新たな道へ進むのだという決意を感じました。素敵な「終わりは始まり」です。
さて、そこで「3学期」です。言われなくても最後の学期です。現在のクラスが終わります。そのメンバーで一緒に活動することはもうありません。学年も終わります。そこに戻ることは二度とありません。そして、先ほどいった「終わりは始まり」の考え方でいくと、その終わりは何かの始まりとくっついているので、その始まりのために準備する学期とも言えるということになります。
ですから、3学期に心がけてほしいことは、一つはそれぞれの学年をきちんと終わらせる、終わりの時を大切にする。つまり、「有終の美を飾る」ということです。それと並んで、二つめは新しく始まるものに備えての準備をしてほしいということです。3学期は、次につながる「0学期」。新年度の1学期の前の「0学期」という気持ちで毎日を過ごしてほしいと思います。
3学期は期間的には短いですが、「まとめ」や「準備」の様々な動きのある学期です。一つ一つに一生懸命取り組んで、充実した日々になるよう願っています。
2つ目のお話は「新型コロナ感染症ウイルス」に関するお話です。
昨年に引き続き、新型コロナ感染症ウイルスの感染が拡がっています。
昨日は東京都を含む一都三県に「非常事態宣言」も出されました。東京都の感染者数も2447人と、増加する一方です。昨年3月から数カ月にわたって行われた学校休業措置は行われない方針ですが、様々な教育活動において、制限が加わります。皆さんも学校生活で不自由を感じたり、活動できることができなくなったりして、不安な気持ちを抱いたりすることもあるかもしれません。でも、まずは自分、そして家族をはじめ、自分の周りにいる大切な方々を守るためにも「手洗い・うがい・マスクの着用」「密な状態をつくらない」など、感染症対策を徹底してください。
これまで皆さんは、様々な状況の中でも落ち着いた学校生活を送ってきました。今学期も、当たり前のことを当たり前に進めることができる皆さんでいてほしいと思います。(校長 山村 恵子)