2学期始業式
- 公開日
- 2022/09/01
- 更新日
- 2022/09/01
できごと
校長講話
42日間の夏休みが終わり、皆さんが元気に学校に戻ってきてくれたことを、まずはうれしく思います。3年ぶりの行動制限なしの夏季休業となりましたが、皆さんはどんな42日間を過ごしましたか?この夏休みに皆さんがそれぞれ努力してきたことは、必ずこれからの自分の成長につながると思っています。
さて、今日は「努力したことの成果について」話をします。
ここに新聞紙があります。この新聞紙は厚さ約0.1mmです。
この新聞紙を1回折ると0.2mm、2回折ると0.4mmとなります。
ここで皆さんに質問します。
「この新聞紙を何回折りたためば、富士山の高さになるでしょうか?」
皆さんはすでに富士山の高さを知っていますよね。何メートルですか?
そう、富士山の高さは3,776mです。
ちょっと想像がつきませんか?選択肢を言いますので、予想してみてください。
1 25回ぐらい
2 50回ぐらい
3 100回ぐらい
4 200回ぐらい
5 400回以上
正解は‥なんと1番の25回です。「えっ!?本当に!?」と思う人も多いことでしょう。
では、このグラフを見てください。
厚さ0.1mmの新聞紙を半分、半分と折っていくと、なんと25回折ったところで富士山と同じ位の高さの3,355メートルとなり、あと1回折ると6,710mにもなるのです。
このグラフを見て皆さんはどんな感想を持ちますか?どんな特徴があると思いますか?
このグラフは最初こそほとんど変化がないように見えますが、ある地点から急上昇することがわかると思います。実際、富士山とほぼ同じ高さになるためにおる25回の約半分12回折った時点では、まだ約40センチにしかなっていません。
この曲線には「成功曲線」という名前がついています。
勉強時間とテストの成績や、部活動の練習時間とチームの勝率など、成功するまでの時間と成果をグラフにすると、何事も決まってこの形になると言います。
多くの人は頑張ったら頑張った分だけ成功する、つまり努力量と成功度が比例するようなイメージを持ってしまいがちです。
階段を上るように、一歩進めば一段上がる、という右型上がりで上昇していくという感覚がどうしてもあるものです。
しかし、実際には努力量と成功度が比例するような結果にはなりません。
頑張っても頑張っても、成長や成果が目に見えない時期が続きます。
いわば下積みの時期。基礎と土台をがっちり創り上げる期間です。
そして努力量がある水準に達した時に、その後加速度的な目に見える成功を手にすることができるのです。
先日シアトルマリナース球団の殿堂入りを果たしたイチロー選手も「小さいことを積み上げるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています」と言っています。
皆さん一人一人がこの「成功曲線」を頭に描き、それぞれが目指す目標に向かってあきらめずに努力し続ける、そしてどんなことにも、その時その場面で、全力で「挑戦」する、そんな2学期にしてください。