砧中TOPICSメニュー

砧中TOPICS

「冬」

公開日
2022/12/05
更新日
2022/12/05

今日のできごと

12月に入り、コートが必要なほど寒くなってきました。
最近、晴れた日の夕方、とても美しい夕焼けが見られます。
茜色(あかねいろ)に染まる西の空。
自然はなんて美しいのだろう、と感じたりもします。
人は、自然の色(『新芽の早緑』や『夕焼けの茜色』や『透き通るような海の碧さ』など)を美しいと感じる素晴らしい感性を持っています。
古来から、日本人は、その感性によって、自然に対する「畏怖」と「感謝」という2つの感情を抱いてきました。また、朝日や夕日には、特別な感情を持ってきました。
(初)日の出に日々の平安、安寧を願い、夕日に1日の反省と感謝を見る。また、1年を24の季節(二十四節気)に分け、そのひとつひとつに季節感のある「キーワード」をつけました。
自然と共存してきたかつての人々の感性は、なんと優れたものだったのでしょう。
平屋ばかり並んでいたかつての日本と違い、高い建築物が増えたり、人が忙しくなったりして、残念ながら朝日や夕日を見ることが少なくなってしまいました。
意識をしなくても『自然』がすぐ身近にあった時代と違って、食べ物の「旬」といった季節感さえもあいまいなことがあります。
意識しなければ『自然』を見過ごしてしまう時代になったのかもしれません。
祖先たちが大切にしてきた、自然に対する「感性」。
そういった豊かな感性が、日本独自の(古典文学や「浮世絵」、「落語」や「能」、「狂言」などの)文化を作り上げ、「もののあはれ」とか、「わび」や「さび」、「粋(すいともいきとも読む)」といった独特の情感を作ってきたのでしょう。
私たちはそういう感性を、持ち続けているでしょうか。
自然に対する感性を失うことは、日本独自の文化や芸術を理解する力を失うことでもあると思います。
自然を感じる。季節を感じる。生きとし生けるものにその生命の息吹を感じる。人の生き様や有り様にふくよかさやのびやかさを感じる。
そういった感性を持ち合わせられたら、その人の人生はきっと(物質的なものではなく精神的に)豊かなものになっていくと思います。
砧中学校にかかわるすべての人の人生が、心豊かなものでありますように・・・。

               校長 大坂 崇

今回の校長室だよりは、部活動について『経産省』から提言された内容です。

☆校長室だより45