令和3年度3学期始業式 校長講話
- 公開日
- 2022/01/11
- 更新日
- 2022/01/11
できごと
皆さん おはようございます。
年が明けて3学期の始業式、皆さんが元気に学校に戻ってきてくれてうれしく思います。さて、今日はある人物についてのお話をします。
皆さん、この写真に写っている人がだれか分かりますか?
ヒントはバイクや自動車に関係する会社を立ち上げた人です。
では、この写真を見てください。
このロゴをみれば何の会社かわかりますね。
そうです。今や「世界のホンダ」として誰もが知っている自動車メーカー「ホンダ」を創立した本田宗一郎氏です。本田氏は、明治の末期に生まれ、対象、昭和、平成と激動の時代を生き抜いた人です。
本田宗一郎氏は浜松の裕福とはいえない民家に生まれました。自転車修理の仕事をしていた父の仕事を見て、自転車に興味を持った本田氏は、15歳で東京の自動車修理工場に入社しました。
その後、のれん分けによって22歳で浜松に自らの自動車修理工場を立ち上げます。当時の従業員は若者ひとり。そこからとにかく夢中になってバイクや自動車のエンジンを開発し、ホンダはモータースポーツの世界でも大活躍するまでに成長しました。日本の技術力の高さを世界に知らしめたのです。そして、わずか一代で後の本田技研工業を「世界のホンダ」にまで発展させました。
私は自分も車の運転をするし、車が大好きなのですが、ホンダのエンジンを搭載したスーパーカーが、F1という世界最高峰のレースで何度も優勝するシーンを目にして本当に興奮したものです。
小さな自動車工場を世界的企業に育てた本田氏は「私がやった仕事で本当に成功したものは、全体のわずか1%にすぎない。そしてそれは99%の失敗を積み重ねることで成されるものである」と言っています。
なぜなら、技術者である本田氏は、自分自身も何度も何度も失敗を繰り返す中で、新しい技術を開発し、自分の夢をひとつずつ実現していったからです。「失敗を積み重ねることが成功へ続く道である」ことを、身をもって知っていたからです。
本田氏はまた「チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ。耐える力に新たな力が湧くものだ」とも言っています。
失敗には2種類の失敗があります。ひとつは怠けてしまったり、不注意によって引き起こされる失敗。
もうひとつはチャレンジしてみたけれど、うまくいかなかったという失敗です。同じ失敗でも、この2つの失敗は全く違います。前向きな気持ちから生まれた失敗には、必ず成功のヒントが隠されているものです。
今年は寅年。「寅」には「新しく立ち上がる」という意味や「生まれたものが成長する」という意味があるそうです。
皆さんにはぜひ何事にも失敗を恐れず、チャレンジ精神を持って取り組んでほしいと思います。「とにかくやってみよう」そんな気持ちを大切にしてください。
また仮に失敗したとしても「成功のために、この失敗から何を得られるか」という視点を持ち、何かひとつでも良くしていこうという気持ちで、毎日を過ごしてほしいと思います。
さて、3学期は、いうまでもなくこの1年のまとめの学期、そして次のステップに進むための準備の学期です。今日を含めて授業日数は1,2年生54日、3年生は51日しかありません。
ときわ学級の皆さん、このメンバーで一つの教室で勉強できるのはもう残りわずかです。一日一日を大切に、そして楽しく笑顔で過ごしてください。
1年生の皆さん、あと数か月後には新入生が入学してきます。2年生として新入生を支えられる力をこの期間に養ってください。
2年生の皆さんは引き続き部活動や委員会の中心となり、学校をけん引していってください。また、3年生の姿を見て、最上級生になるという自覚をしっかり持ってほしいと思います。
3年生の皆さんは、義務教育のまとめの期間であり、それぞれの進路決定に向けての大切な期間ですね。受験は団体戦とも言われます。今まで築き上げてきた「信頼」をいしずえに、全力を尽くしてほしいと思います。
今再び新型コロナウイルス感染症の拡大が懸念されていますが、今まで行ってきた感染症対策を行いながら一日一日を大切に過ごしていきましょう。