全校朝会での学校長の話
- 公開日
- 2015/02/23
- 更新日
- 2015/02/23
26年度できごと
2月23日
おはようございます。
土曜日に新聞を読んでいたら、読者の意見欄に17歳の高校生の意見が載っていました。イスラム過激派組織が後藤健二さんを人質にとった事件について自分の意見をしっかりと書いていました。特に、今回の事件で「イスラム教徒はとんでもないことをやる人たちだ」と思っている人がいるけども、その考えは間違えです、とはっきり言っています。どうして高校生がこんなにこんなしっかり意見を言えるのか、と思ってその高校のことを調べてみました。
まず、この高校では、普段から世界中の出来事を自分から知ろうと一生懸命勉強していることがわかりました。その中でバングラデシュという南アジアにある国の小学生のことを知ったそうです。バングラデシュでは国がまだ貧しくてしょっちゅう停電していて学校の勉強が途中でできなくなったり、暗くて家で宿題ができなくなる。そこで、学校と親にお金を出してもらって、実際にバングラデシュに出掛けて行きました。その時に案内してくれたガイドさんがイスラム教徒で、「イスラム教は人の命を大切にするもの」ということをその高校生に教えてくれました。現地へ行って直接聞いてきたんですから間違いないですね。
その後、その高校では生徒みんなで駅に立って募金活動をやったり文化祭でバングラデシュのものを売ったりしてお金を貯め、なんと現地の小学校の屋根にソーラーパネルを寄付して、それで発電をして「停電しない学校」を作ってしまったそうです。また充電式のライトを買って小学生に家に持って帰らせ、停電しても宿題ができるようにしてあげました。
「勉強」には2つの種類があります。ひとつは学校で先生に教えてもらう勉強。もう一つは「なぜだろう」「どうしてだろう」と思って自分から調べる勉強。両方ともとても大切です。今回のお話に出てきた高校生も、最初のきっかけは学校の先生の授業でした。「世界には、しょっちゅう停電して黒板の字も見えない小学校がある」ということがわかり自分たちで調べたり考えたり話し合ったりしました。だから新聞にも、はっきり自分の意見が書けるようになったのです。
みなさんも、ぜひ今言った2つの勉強を大切にしてください。