学校日記

全校朝会での学校長の話

公開日
2015/11/16
更新日
2015/11/16

27年度できごと

11月16日 

 おはようございます。
 先週の週末に展覧会がありました。これは1年おきに開かれるので1年生と2年生にとっては初めての行事です。きっと今回の展覧会のテーマのように、どんな雰囲気なんだろう、と心が「ときめいて」いたのではないでしょうか。校長先生ももちろん初めてなので「わくわく」しながら展覧会の日を楽しみに待っていました。
 土曜日は皆さんの家族の方や地域の方が大勢見に来てくれました。もちろん、家族の方は自分の子どもがどんな作品を作ったのかを見に来たのですが、同時にお友だちや他の学年の子どもが作った作品をみて、「すごいね〜」「いいね〜」という声が体育館のあちこちから聞こえてきました。「烏山北小学校の子どもがもっている、一つのものを集中してつくりあげる力のすごさを実感しました」と知り合いの地域の方が言っていました。
 展覧会といえば、校長先生には悔しい思い出があります。その時作った木工作品がハンガーでした。肩の形にあわせて、木をゆるやかにカーブを描いて切るのがものすごく大変でした。なぜかというと、今から40年前の学校には電動糸鋸なんてなかったので、手で引く糸鋸を使ってギコギコ一生懸命ひたすら切り、ギザギザしている切り口にヤスリを丁寧にかけてすべすべにしたあと、音符の模様とか富士山の絵などを描いて仕上げました。校長先生にとっては自信作だったのです。しかし、展示を見に来た小学生が「これすごいね〜」と言ってくれたのに、そのお父さんが「これは木のハンガーを買ってきてそれに模様を書いたんだよ。こんなの自分で作れるわけないもんな」と言ったのを聞いて涙が出そうになりました。展覧会が終わったあと、もう捨てようかと思っていたのですが、校長先生のお母さんがこう言いました。「こんなの自分でつくれるわけない、って言ったっていうことは、それだけお店で売っているものと見分けがつかないくらいすばらしいってことじゃないの。それは褒められたと考えた方がいいんじゃない」そうか。そういう考え方もあるのか。この一言でやはりとっておくことにして、先生のお父さんやお母さんに実際に使ってもらうことにしました。
それから45年たった今でも、先生の家のコートをかけるハンガーとして立派に役に立っています。今でも、そのハンガーを見るたびに苦労して作ったことを思い出します。
 みなさんも、今日から作品を持ち帰ると思います。必ず丁寧に丁寧に、お家まで持ち帰ってください。そして、お家の人にもう一度みせて、作品を作るのにどんな苦労があったかを話してください。世界でたったひとつしかない、すばらしい作品です。できたら、みなさんが大人になるまでとっておいてください。