学校日記

全校朝会での学校長の話

公開日
2016/03/07
更新日
2016/03/07

27年度できごと

3月7日 
 おはようございます。
 今月の人格の完成のテーマは『希望』です。校内のポスターには『つらいことや悲しいことがあっても、くよくよしないで、気持ちをきりかえようとしているよ』という言葉が載っています。そうすることができれば一番いいのですが、中にはそう簡単に気持ちを切り換えられないこともあります。今週の11日、3月11日はそんな日のひとつですね。東日本団震災から5年目の日です。未だに18万人の人が避難していて、元のお家に戻れない生活が続いています。命を落とした人と行方不明の人をあわせると1万8000人もいるのです。
 実は、日本人として忘れてはいけない日がもう一つあります。それは今週の10日です。今から70年前の3月10日。まだアメリカと戦争をしている最中のこの日の深夜0時過ぎに、アメリカ軍の爆弾を積んだ飛行機が300機も東京の空に飛んできて、爆弾を落としました。この日だけで10万人もの命が失われ、100万人が住む家を失ってしまいました。命を落とした人と家を失った人の数は、東日本大震災の5倍もいて、しかも東京23区の狭い場所でこれだけの被害にあいました。この世田谷区にも爆弾が落ちました。
アメリカ軍が落とした爆弾の数がものすごい数で、一番集中して落とされた区では1平方メートルあたり3発の爆弾が落ちた計算になります。1日たった東京都内はコンクリートづくりの建物以外は全て焼けてなくなっていたそうです。
 しかし、70年後の今では、そんなことがあったとは思えないほど、東京中心部は高層ビルが立ち並ぶ世界有数の都市になりました。当時の日本人は家族や友だちや家など大切なものを失っても、悲しみをこらえ、気持ちを切り換えて希望をもって生きていこうとしていました。そんな人たちが頑張ってくれたからこそ、今の日本があることを忘れないようにしましょう。