全校朝会での学校長の話
- 公開日
- 2016/05/09
- 更新日
- 2016/05/09
28年度できごと
5月9日
今日はきまりのお話です。日本にはたくさんのきまりがあります。そしてそれは日本で暮らしている人ならば、全員守らなければいけないきまりです。たとえば、信号が赤になったら車も自転車も人も止まらなくてはいけません、というきまりは誰もが知っているし守らなくては大変なことになります。
今年の4月からある「きまり」ができました。「障害者差別解消法」といいます。
これは、障害をもっている人も障害をもっていない人も、すべての人が幸せに過ごせる日本にしましょう、という目的でつくられたきまりです。例えば、みなさんがレストランに入ってテーブルに案内されて座ったからまず何をしますか?「何を食べようかな」とメニューを見ますね。お店によってはおいしそうな料理の写真付のメニューを置いてあるところもあります。でも、もし目が見えない人がテーブルに案内されたらどうでしょうか。メニューの文字も写真も見ることができないので、注文ができません。そんな時、お店の人がメニューを読み上げてくれたら、きっとおいしいものを食べることができて、とっても幸せな気持ちになれることでしょう。もう一つ例をあげます。千歳烏山駅の新宿よりの改札からホームまでの間が緩い坂道になっているのを知っていますか。あの坂道をスロープといいます。あれは車椅子の人でもちゃんと自分でホームまでいけるように京王電鉄が考えて作ってあります。
メニューを読み上げてくれるレストランもスロープを作った鉄道の会社も、ちゃんと障害をもった人のことを考えていますね。これからは、障害をもった人に対して、このように配慮(はいりょ)をしなければいけません、ということが先程の「障害者差別解消法」できめられています。でも、たとえきまりがなくても、日頃から相手のことを「思いやる」気持ちをもっていれば、障害をもった人が何に困っているのか、そして自分に何ができるのかを考えて行動することができると思います。
今月の人格の完成はこの「思いやり」です。相手の気持ちを大切にしながら行動できているかを振り返ってみましょう。