校長室の窓から〜『富岳の眺め』No.89
- 公開日
- 2019/09/28
- 更新日
- 2019/09/28
校長室より
新聞のコラムを読んでいて、ハッとなった。
普段当たり前のように使っている日本語。
その言葉を初めて聞いた人は
どんなイメージを持つのか、といった内容だった。
例えば「赤ん坊」。
私たちにはもちろん可愛くて
愛らしい姿が浮かんでくる。
しかし、初めてこの言葉に接した人、
例えば日本語を習い始めた外国の人は
その漢字からイメージするのではないか。
真っ赤な姿の坊や・・・?
何だか『ゲゲゲの鬼太郎』に登場しそうである。
同じように「刺身」はどうだろうか。
私たちはもちろん、赤身や白身の
新鮮な魚の切り身が浮かんでくる。
しかし、初めてその言葉に接した人は・・・
刺された身???
いや、想像するのはやめよう。
ふとお笑いタレント
"厚切りジェイソン"のネタを思い出した。
「金」に「同じ」と書いて「銅」。
「金」と「銅」は同じじゃないだろ!!
🥇 🥇 🥇 🥇
自分が幼かった頃、
初めて聞いた言葉にどんなイメージを持ったのか、
遠い日の記憶を手繰(たぐ)り寄せてみた。
あれは私がまだ小学校に入る前のこと。
近所の人のこんな会話が耳に入った。
「○○さんちのお嬢さん、"箱入り娘"なのよ」
幼い私は驚いた。
箱の中に入った娘・・・?!
ちょうど私の頭の中では
ビックリ箱の中からバネで飛び出してくる
女性のイメージが浮かんでいた。
そして身震いした。
数日後、そのお嬢さんとバッタリ出会った時、
「バァ」と箱から出てくる姿が浮かび、
ちょっと怖くなって
その場から走り去ったように記憶している。
とても素敵なお嬢さんだったのに。
😮 😮 😮 😮
さて、冒頭の新聞コラムに話を戻そう。
外国から来た人や幼い子どもでなくても
最初に聞いた言葉のイメージが
いつしか定着してしまうことがある。
「温室効果ガス」
「効果」という言葉のイメージは
比較的、良い影響の意味で使われる。
急速な気候変動の
元凶と考えられている「温室効果ガス」。
しかし、言葉のイメージから
どうしても危機感が薄れてしまう。
例えば「気候変動元凶ガス」と言われれば
私たちは排出削減に全力を挙げようと思うだろう。
国連サミットをはじめとして
世界中で「温室効果ガス」削減に向けた
様々な動きが起きた今週。
もちろん、ニュースでも取り上げられているが、
日本ではスポーツの話題などに比べて
どうしても関心が低いように思えてならない。
言葉のイメージは別にしても
次世代の子どもたちのために
まずは身近なところから
行動を起こさなければ、と思う。
また訴えるべきことは訴えなければ、と思う。
「世間体」を気にすることなく。
そもそも、その「世間体」って、
「世間」の「体」って
いったい何だろう?
Why,Japanese People?
やってみたければ
やってみればいいだろ!
なぜ、人に聞くの?
By "厚切りジェイソン"