期末考査に関するお詫びと評価について
- 公開日
- 2020/07/18
- 更新日
- 2020/07/18
おしらせ
先週、実施された期末考査につきまして、1年生と3年生の社会科の出題において不備がありました。1年生については出題した問題が学級によって授業時間に差が生じている内容を含んでいたこと、3年生については事前にお示しした出題範囲と問題の間に整合性がとれなかったことにより、該当の問題を全生徒加点する判断をいたしました。
事前の問題の複数確認、管理職によるチェックが十分機能することができず、生徒に不安を与えましたこと、心よりお詫びを申し上げます。
また、保護者の皆様からのご相談の中で、「砧中の評価が他校と比べて厳しすぎるのではないか」というご意見を多くいただいております。これは私が着任した2年前から続くご意見でもあるため、評価のあり方について様々な場面で説明を繰り返してまいりました。しかし、そういった不安は現在もまだ払拭できているとはいえない現状です。そのため、教務部を中心にその要因を調査・分析いたしました。
その中で、現行の評価である「目標に準拠した評価(いわゆる絶対評価)」と過去に行われていた「集団に準拠した評価(いわゆる相対評価)」の混同が見られることがわかってきました。
現在の評価は集団の中での序列を競うものではなく、学習指導要領に示された目標の実現状況を見るものです。その目標に到達したかどうか、を定期考査や小テスト、ワークシートなどで観点別に評価して、評定である54321へと総括していきます。誰かが良い得点をとったから、自分の評定が下がるという平成12年以前の評価とは異なります。
しかし依然そういった認識が広まっている背景として、教員側の説明にも課題があることが明らかとなってきました。
(1)「○○ができなければ減点になる」
(2)「授業態度が悪いと成績が下がる」
(3)「砧中のテストは他校より難しい問題」
(1)の否定的な表現は、目標の実現状況を評価する現行の評価とは相容れない伝え方であり、減点主義による序列意識を潜在化させるものです。
(2)は教科の評価とは別に、生活指導として指導するべきものであり、通知表の所見欄や三者面談の機会などを通じて見直しを図るものです。
(3)は他校より問題が難しいのではなく、学習指導要領の目標において十分満足できる状況よりも程度の高い問題を出題する、という表現がより正確であると考えます。あくまでも基準とするのは学習指導要領であり、他校ではありません。
こういった教員側の発言にも、評価に関して誤った印象が広がっている要因があると考えます。改めて校内研修などを通じて、評価の精度と信頼度を高められるよう、取り組んでまいります。
砧中学校 校長 建部 豊