校長室の窓から〜『富岳の眺め』No.176
- 公開日
- 2021/05/16
- 更新日
- 2021/05/16
校長室より
No.176【ここだけの話】
「ここだけの話ですが・・・」
興味をひく前置きの言葉である。
自分だけが相手に認められ、
秘密を共有した気分にさせられる。
しかしほとんどの場合、
「ここだけの話」では終わらない。
「ここだけの話」を聞いた人は
「ここだけの話」を誰かにしたくなる。
「ここだけの話」を知っている自分が
特別な存在だと思われたいために。
初めに「ここだけの話」をした人も
きっと「ここだけ」ではないだろう。
別の誰かにも「ここだけの話」を
話していることが多いようだ。
そうやって「ここだけの話」は
ここ以外にも拡散していく。
🗣️
「ここだけの話」と前置きする時、
相手の興味をひきたいと人は思う。
そして残念ながらその話は
人の負の感情に訴える方が
興味をひきやすいことも事実だ。
だから「ここだけの話」が
どうしても誰かの陰口や、
ゴシップに偏りがちになる。
「ここだけの話」が
誰かを賞賛する話であれば
「ここだけ」にする必要はないから。
「ここだけの話」を聞いた時、
その陰口を「ここだけ」で止めようと
思える人が一人でも増えることを
心から願わずにはいられない。
📱
最後に「ここだけの話」を
「ここだけ」で止められるか
実験してみよう。
前回のコラムNo.175の
「今さら言えない」私の秘密、
その答えを「ここだけ」で、
思いきって書くことにする。
答えは
(A)(B)(C)、
そう、全てが私の
「今さら言えない」秘密なのだ。
さて、この秘密を
「ここだけの話」に
してもらえますか?