学校日記

6年 New age10

公開日
2020/03/16
更新日
2020/03/16

烏北小の生活

 卒業にあたり、次の詩を贈ります。



***

  ゆずり葉
           河合酔茗(かわいすいめい)


子供たちよ。
これはゆずり葉の木です。
このゆずり葉は
新しい葉が出来ると
入り代わってふるい葉が落ちてしまうのです。
こんなに厚い葉
こんなに大きい葉でも
新しい葉が出来ると無造作に落ちる
新しい葉にいのちをゆずって—
子供たちよ
おまえたちは何をほしがらないでも
すべてのものがお前たちにゆずられるのです。
太陽のめぐるかぎり
ゆずられるものは絶えません。
かがやける大都会も
そっくりおまえたちがゆずり受けるのです。
読みきれないほどの書物も
みんなお前たちの手に受け取るのです。
幸福なる子どもたちよ
お前たちの手はまだ小さいけれど—
世のお父さん,お母さんたちは
何一つ持ってゆかない。
みんなお前たちにゆずってゆくために
いのちあるもの,よいもの,美しいものを,
一生懸命に造っています。
今,お前たちは気が付かないけれど
ひとりでにいのちは延びる。
鳥のようにうたい,花のように笑っている間に
気が付いてきます。
そしたら子供たちよ。
もう一度ゆずり葉の木の下に立って
ゆずり葉を見るときが来るでしょう。

***


卒業まであと5日!!!

6年 澤田