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校長室の窓から〜『富岳の眺め』 No.48

公開日
2018/12/22
更新日
2018/12/22

校長室より

「Yes, Virginia, There is a Santa Claus.」


  🎁    🎁    🎁    🎁


  しんぶんのおじさん、わたしは8さいのおんなのこです。
  ともだちはサンタクロースはいないというのです。
  ほんとうのことをおしえてください。
  サンタクロースはいるのですか?
            
               ヴァージニア・オハンロン


今から120年ほど前
一人の少女がニューヨーク・サン新聞社に手紙を送った。

この質問を受けて、
新聞社のF・チャーチ論説委員は
社説を通じて少女の質問に丁寧に答えた。

今も語り継がれる
世界で最も有名な社説。

  そう、ヴァージニア、サンタクロースはいるんだ。

  ともだちは、何でも疑いたがる年頃で
  見たことがないと、信じられないんだね。
  自分のわかる事だけが、全部だと思っているんだろう。

  でもね、ヴァージニア、
  大人でも子どもでも
  全部がわかるわけじゃない。
  この広い宇宙では、
  人間は小さな小さな生き物なんだ。

  僕たちはこの世界のほんの少ししかわからない。
  本当のことをわかる人なんていないんだ。
  
  もし、サンタクロースがいなかったら
  ものすごくさびしい世の中になってしまう。
  世界を楽しくしてくれる子どもたちの笑顔も
  消えてなくなってしまうだろう。

  大切なのは、誰もサンタクロースを見ていないということ。
  見ていないからと言って、いないという証拠にはならないよ。
  見ることができない不思議なことって
  本当のところは誰にもわからないんだ。

  サンタクロースはいない?
  いえいえ、そんなことはないよ。
  ずっと、いつまでもいるよ。

  これから何千年、何十万年たっても
  サンタクロースはずっと子どもたちの心を
  わくわくさせてくれると思うよ。


120年前のこの実話は絵本となり、
世界中の子どもたちに親しまれている。

8歳の少女ヴァージニアは
その後、成長して教師となった。
そして、81歳でその生涯を閉じるまで
多くの子どもたちに夢を語り続けたという。

ヴァージニアの物語こそ
見えないサンタクロースからの
子どもたちへのクリスマスプレゼントだったのかもしれない。


  ※ 手紙と社説について一部を略しています。
   
   ぜひ一度原文を読んでみてください。
   絵本 『サンタクロースっているんでしょうか?』