『富岳の眺め』No.107 余録
- 公開日
- 2020/01/25
- 更新日
- 2020/01/25
コラム
東京には「幽霊坂」と呼ばれる坂が
またそう呼ばれていた坂が10箇所以上ある。
(あの「乃木坂」もかつては「幽霊坂」だった!)
しかし人が住むようになってから
イメージを変えようと坂の名前も変えられきた。
「幽霊」は怖いもの、避けるものという感覚は
明治時代以降に定着したようだ。
江戸時代には幽霊画の掛け軸などを家に飾り、
「魔除け」や「縁起物」として重宝してきた。
先日2年生が鑑賞した高精細「雪松図屏風」。
その作者、円山応挙も「幽霊画」で知られる。
足のない幽霊を広めたのも円山応挙だと言われる。
確かに当時の「幽霊画」を見ると
そのおどろおどろしさに
魔物も家の中には入って来られないだろう。
私個人としては、家の中に飾っていても
夜中トイレに行く時には、絶対に見ないと思うが。
👻
「幽霊坂」
もしかしたら当時、人通りの少ないその場所で
事故や事件から通行人を守るために
「魔除け」として名付けられた名前なのかもしれない。