新年あけましておめでとうございます
- 公開日
- 2023/01/05
- 更新日
- 2023/01/05
校長室より
新年、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
「咳をしても一人」
この句は、俳人 尾崎放哉の句です。
形にこだわらず、自分の思いを、自分の言葉で端的に表現する自由律俳句。
私は、尾崎放哉と種田山頭火が好きです。
私が2人を好きなのは、その「自由さ」にあります。
自分の生き方に迷い苦しみながらも、自由に人生を歩み、型にとらわれず、自分のありのままを表現しました。
2人の句には、目の前の出来事をそのまま句にしたものと、自分自身を見つめて詠まれた句があります。
放浪生活で、自分のことを真正面から見つめて作られた句には、時として、鬼気迫るものを感じることさえあります。
「どうしようもない私があるいてゐる(山頭火)」
自分を見つめると、落ち込んだり、価値のない人間に思えたりもしますが、自分を見つめることは大事なことです。(私自身も忘れがちですが・・・。)
「自分をなくしてしまつて探して居る(放哉)」
2人の句を読むと、自分が忘れている大切なことを思い出します。
令和5年、自己を見つめ、自分の存在を自分で認められる、そんな日々でありたいと願っています。
「かうしてここにわたくしのかげ(山頭火)」
3学期は、生徒にとって、1つ上の学年に上がる(3年生は卒業の)準備の期間です。
現在、本校の生徒は「自と他」の関係について考えられる生徒が多くなりました。
とても良いことだと思います。
次の段階は、これに加え自分自身を見つめ、「他と自」を認識することだと思います。
自分を見つめる上で、自分のことだけを考えるのはわがままです。
「他との関係」や「他者の認識」は、社会生活では必須ですから、「他と自」という視点が重要です。
この3学期、教職員を含め周囲の大人は、そんな「視点」で生徒をサポートすることが必要ではないかと思います・・・。
地域・保護者の皆様、令和5年も、よろしくお願い致します。
校長 大坂 崇
☆校長室だより49