卒業するみなさん,卒業する人たちをここまで見守って来たみなさんへ
- 公開日
- 2020/03/26
- 更新日
- 2020/03/26
お知らせ
卒業するみなさん、
卒業する人たちをここまで見守って来たみなさんへ
卒業の日に、今ここにみなさんがいらっしゃるだけで奇跡のようです。
12年間、一緒にこの世界にいてくださいました。
本当にありがたいことです。
さて、“卒業するとは言うけれど何を卒業するのやら”と、
昔チェッカーズという人たちが歌っていました。
人は卒業します。でも、実は卒業などしません。
自分は人の気持ちを丸ごとはわからないのだ、と知ること。
自分の生きる力だけでなく、生きる準備をしてもらったのだ、と思い出すこと。
自分は学んだだけ賢くはならず、わからないことが増えるのだ、と気づくこと。
自分は生きる条件を全部は選べない、と覚悟すること。
自分も友人もみんな平等に生きる資格があると、心に強く刻むこと。
自分の頭でものを考えられる人になること。
卒業する人も、それを見守る人も、私も、これらを卒業することはありません。
これからも変わらず、楽しく、面倒で、退屈で、そして大笑いするような生活が続いて、節目ごとに「卒業です」と言われます。でも卒業式はしても卒業はしません。
でも、長く、ちょっと切ない、でも少しうれしい特別な休みが終わって、今日はいつもと違う、手作りの思い出に残る門出の日です。
だからやっぱり静かに言いましょう。
卒業おめでとうございます。
2020年3月25日
P T A会長 岡 田 憲 治