学校日記

11/5 校内研究授業 4年生

公開日
2025/11/05
更新日
2025/11/06

できごと

昨日の4年生研究授業の様子です。まずは休み時間、体育館の貸切を楽しみにしていたようで、のびのびと遊んでいました。リフレッシュして授業の始まりです。


「ごんぎつね」の最後の場面でのごんの気持ちを考えていきます。ごんの気持ちを考える「脳内メーター」を使って、ゴンの気持ちを可視化していきました。


初めに読み取っていく中で、場面を捉えていくところでは、「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」などをつかんでいきます。この場面の初めに、

「その明くる日」

という表現が出てきます。「その」は、兵十が知り合いの百姓と家に届く栗や松茸について「神様からの恵みだ」と話をしていた夜のことです。で、その「明くる日」ですから、「次の日」ですが、意外にも子どもたちはこの「明くる日」を数日後、何日か経ってから、と解釈していました。ここ実は大事です。夜の話を聞いて「おもしろくないな。」と思ったごんが早速次の日に行動を起こしていることにも意味があり、そこにもごんの気持ちが表れているからです。そこを丁寧に押さえて、さらに読み取りが続きました。場所は、兵十の家、「明くる日」に持ってきた栗やまつたけの置かれ方、撃たれたごんの様子・・・十分に場面の出来事や様子を捉えてから、いよいよごんの気持ちを考えていきました。



ここまでの場面も同じように脳内メーターで表してきたので、子どもたちはスムーズにごんの気持ちを脳内メーターで表していました。その前には、本文に線を引いています。そしてメーターの下のところに根拠となった文章や気持ちを書き込んでいきます。脳内メーターには、その気持ちに合わせて4つの色を塗っていきますが・・・二刀流も!

これはその後の協議会で話題になったのですが、気持ちを表すのに、「吹き出し型(セリフや心の声をそのままの言葉で書いている)」で表している児童と「一般形(うれしい、悲しい、などその気持ちをまとめた言葉)」で表している児童がいました。4年生になり、徐々に一般形で表すことができる児童が増えています。今回その助けになっていたのが、「心情を表している言葉」の一覧でした。写真でも多くの子がそれと本文を見ながら考えています。こうした経験を経て、子どもたちの表現が一般化され、かつバリエーションが増えていっているのです。子どもたちの成長の過程を見た気がしました。

その後、お互いの意見の共有をしますが、この時よりどころとなるのが脳内メーターです。ほんの数パーセントだけ入っている気持ちなどもあり、1つではない複雑な心情を考えて表現したメーターを見て話したり、友達の表現したメーターの訳を聞いたりして、考えを深めていました。

最後に全体で共有して、まとめていきました。子どもたちがよく考え、意見を交流し、しっかりとこの場面の心情についてまとめることができました。その中では、前の場面とのつながりについても触れながら考える場面もあり、4年生の子どもたちの物語文を読む力が伸びていることを感じる授業になりました。